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銀の匙

銀の匙 (岩波文庫)銀の匙
中 勘助/岩波書店





by G-Tools


なにも漫画の方の新刊発売になった翌日に
これを選ばなくてもよかろうに。(笑)
無論、荒川さんの「銀の匙」も購入済みであるが。

本読みなら、大抵の人間がその名を知っているだろう。
夏目漱石にその文才を見い出されてデビュー作となった「銀の匙」は
今も岩波文庫のベストセラーとして読み継がれている。

これを最初に読んだ時は
正直なところ、魅力がよく理解できなかった。
まぁその頃は今より文章経験値が低く
ストーリーという部分しか重視できなかったのが原因で
後に再読して、成程と納得したのだが。

本作は「私」が主人公の一人称視点で
母の産後の肥立ちが悪く、伯母に育てられた幼児時代と
その影響を受けた少年時代の前後の二編から成る。
中勘助の自伝的小説ともいわれるが
ただの自伝ではなく、虚弱で知恵の発達も遅れ
人見知りの激しい神経質な子供から見た世界が
非常に繊細に描写されているのが、漱石に評価されたと言われる。

確かに、面白い文章だ。
こむつかしい漢字があるかと思うと
やたら平仮名や子供っぽい語彙が使われている文章全体が
この「私」の性格を見事に表している。
ストーリー構成はあまり無く、随筆にも近い印象だが
無秩序な興味の列挙がまた子供の視点らしく、
中勘助の感性と観察力が人並みでないことが感じられる。

以降、書評から少々話がそれるかもしれない。

彼の別面を知るのに、本人著の「夏目先生と私」と「犬」
富岡多恵子著「中勘助の恋」がある。
(※本当はこちらを書きたかったのだが、手元に無い)
「銀の匙」の印象で読むと、相当驚かされる。

要は二面性とロリータの気がうにゅうにゅと言うワケだが
この確固たる偏執(?)の上に、繊細な子供視点があったのかもしれない。
別にそんな闇の扉を開けなくても楽しめるのだが(笑)
自分はむしろそれを知って再読し
中勘助が非凡な才の持ち主だと納得できた気がしたので。

漱石の慧眼とも言える本作だが
ふと、難しい性格であったと言われる漱石だからこそ
「私」の描写の繊細さに気付いたのではないかとも思う。
同時に、中勘助という個人の理解者でもあったのではないか。

そう考えると、中勘助の自伝要素に
漱石の人間臭さもそこにあるような気がして
明治文学の面白さを垣間見るような心地がするのだ。

個人評価:★★★★


漫画の方の「銀の匙」新刊もよかった!
またまた魅力的な新キャラ登場で、ますます面白い。
でも女性キャラはダントツでタマコ推し。

アニメになるそうで、こちらも楽しみ!
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