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球体の蛇

球体の蛇 (角川文庫)球体の蛇
道尾 秀介/角川書店





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前作「光媒の花」を読んだ時も、おやと思った。
(※文庫しか買わないので、出版順が異なるかもしれない)
道尾氏の作風が、少々変わってきているようだ。

ここで道尾氏作品を紹介したのは向日葵の咲かない夏のみだが
最初にこれで悔しいくらい騙されてしまい(笑)
以降に出た文庫本は一応揃えている。

が、ミステリーとして追いかけていたのではなく
文章が肌に合ったとでも言うべきか。
「読み易さ」と言うのとは少し違う。
妙な言い方かもしれないが、「読んでいて邪魔なものが無い」のだ。

物凄くどうでもいい余談をするが、
「!」(感嘆符)がどうにも気になる作家さんがいる。
会話ならまだしも地文に沢山並んでいると
そのテンションを読みながら、自分のテンションが下がるのが分かる。

他にも設定を確認するのに前ページを読み返したり
表現が単調で何となく読み流したり
逆に考え込んでふと読むのが止まるというのも含め
読書スピードを阻むものがたまにある。
まあそれは自発的なもので、快でも不快でも無いのだが
道尾氏は気が付くと、もうページ終盤になっている事がよくある。

時に薄気味悪いシーンや緊迫感のある場面は
無駄のない描写のお蔭で一気に読めるので、面白さも2倍になる。
余談が長くなったが、そんな訳で
道尾作品は「肌に合う」ように感じていた。

それが前作から、ちょっと目を留めてしまうようになった。
表現が美しいのだ。
余韻を含む語彙が多くなったとでも言うのだろうか。
それは無論良い事なのだが
今まで一気に読んできただけに、それは非常な変化として映った。

本文に話を移そう。
17歳のトモは両親の離婚以来、
幼馴染のナオの父子家庭に居候している。
母親と姉のサヨは、7年前にある事故で亡くなった。

そうして、少しばかりサヨに顔立ちの似た智子と知り合う。
智子に惹かれるが故に、トモは小さな嘘を吐く。
だがその嘘がまた、他の些細な嘘を呼ぶ。
「嘘」と「真実」の連鎖は、どんな結末を呼ぶのだろうか?

ネタバレしない程度に説明すると、こんな感じか。(笑)
だがこれをミステリーと呼ぶには
ほったらかしでそのままの伏線が相当に残る。
だが今までも、道尾作品は謎を解決することでなく
人間というミステリーの謎そのものを描いてきたようにも思う。

もとより道尾氏は、「美しくない部分」をも書くことで
独自の「ミステリー」を書いてきた。
今回を含め、ここ数作品は「醜くも美しい」と言う何かを
氏自身が探している途中にあるような印象を受けた。

個人評価:★★★
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