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大奥 13

大奥 13 (ジェッツコミックス)大奥 13 (ジェッツコミックス)
よしながふみ

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新刊出る度に読むのが楽しみな「大奥」。
【参考】大奥11大奥12
コレに関しては感想やストーリーと言うより、
自分が歴史設定にうおおおおおと思ったことを書きなぐっている。

「幕末篇」と銘打った今巻は
11代将軍・家斉家慶家定の流れ。
日本史的には正直、地味系将軍ではあるのだが(笑)
今回は個人的に⑬家定をどう描くか気になっていた。
※分かりやすいように番号をつける

地味系の中では、⑩家斉はいろいろと記録保持者として名があがる。
まず50年というとんでもなく長い在位。
そして55人というとんでもない子沢山。
ちなみに在位次点は⑧吉宗の29年だから
いろんな意味で絶倫オヤジだったといえる。

男女逆転大奥という一見トンデモ設定のようだが
さりげに史実を添わせてあるのが、このよしなが大奥の醍醐味だ。
が、全くそのままというのではなく、
オリジナルストーリーの為に改編している部分もある。
男女逆転の原因となった「赤面疱瘡」は当然、オリジナル部分だ。

今回はコレを徳川将軍で見てみたい。

③家光
逆転大奥のはじまり。最初は男装させられていた。
史実でも家光は鎖国、そして大奥の始まりであり、
また彼女の経験が男装でない女性社会の
良いスターターにもなっている。

漫画では3人④家綱⑤綱吉と⑥家宣の母を生むが
史実では他に夭逝した子らがいる。
「1人の女性の出産数」として割愛したのだろう。
④家綱
「さようせい」様と呼ばれるほどに
安定期に適した将軍であり、大きな出来事はない。

その所為かこの漫画でも一番影が薄い…。
⑤綱吉
犬公方で悪名名高い史実の綱吉だが、
母(漫画では父)の為におこなったと言われる。

父に生涯振り回されたという設定で
彼女を悪人にしなかったのは素晴らしい。
映画になっただけあって、よい話だった。

チョイ話だが、赤穂浪士が男で吉良が女なのが、
この漫画の設定を生かして面白い。
⑥家宣
48歳で将軍に就任し、わずか3年で逝去。
④家綱もそうだが、影の薄い将軍の像を
短くもほんのり心に残る描き方がいい。
⑦家継
これまた4歳で将軍就任、3年で夭逝。
将軍自身の語るべきエピソードはないものの、
ココできちんと江島生島事件が入っている。

吉宗が将軍になるための大事なエピソードであり
また男女逆転江島生島事件というのも
なかなか味があって面白かった。
⑧吉宗
ご存知暴れん坊将軍。
女社会の奇妙さに気付き③家光~先代までの真実を
書物で知ったという設定になっている。

質素倹約、合理的な女吉宗がすんごい面白い。
実際にお手付き女中なんかも結構あったそうな。
この暴れん坊将軍め!←オヤヂか!

が、吉宗の築いた中興期を境に幕府は沈滞していく。
だがオリジナルの「赤面疱瘡」がここから生きる。
⑨家重
脳性麻痺から言語不明瞭・頻尿があったとされる。
これをストレートにキャラ化したのは驚いた。

元々家重には女性説があり(信憑性は微妙)
この家重ストーリーはなんだか興味深い。
⑩家治
史実では政治的な話はほとんど無い。
このストーリーの秀逸なトコロは
教科書では分かりにくい松平定信や
田沼意次を上手く説明しているところだろう。

また⑪家斉の母である治済ホラーの
序曲も上手く盛り込んでいる。
⑪家斉
上で書いたギネス将軍。
また赤面疱瘡がここで治療の実を結び、
男将軍が復活することで、子だくさん設定も生きた。

平賀源内らを初めとする蘭学が細かに描かれ
男女だけでない「社会変化」を生み出している。

暗愚とみせて日本を考えるイイ人設定なのだが、
このストーリーはひたすら治済がコワく、
インパクトまで母に取られたあたりも忠実。(笑)
⑫家慶
これまた説明しにくいほど影が薄い将軍様なのだが、
13巻ではすごいゲスに描かれててビックリ。
が、これは次の家定の布石に徹底したのだろう。

こちらも10人以上子供がおり、
⑪⑫は男将軍でないと史実から離れてしまうのだ。
他の将軍は意外にも、男児は0~3人で多くはない。
⑬家定
史実では脳性麻痺があり、人見知りが激しく
病弱で世継ぎを作ることが出来なかったという。
だが⑨同様、頭脳には問題がなかったとも。

コレが⑫のゲス設定のお蔭(笑)で
世継ぎを作れないことや
ツンデレ的に人に心を開かないことが
明確に差を付けてキャラ化されている。

菓子作りが趣味だったのも、毒殺を恐れていたと
する説もあり、このキャラは上手い。


海外と言う存在をを知ることで
鎖国体制にあった日本は変わっていく。
これを「男女社会」になったことと
上手く絡めてあるのが、ほんとスゴい。

単純に歴史的にも面白いのだが
この女将軍たちのそれぞれのエピソードの多くは
「幸福感を与えた男」の存在がある。
④家綱は最終的に失恋してしまうのと、
⑦家継は幼過ぎてそこには至らないのだが。
ああ、⑧吉宗もちょっと違うけど
これはまぁ主人公格ということで別枠だろう。

それは恐らく、男女どちらに偏った世界であったも
正しい形ではないという事である。
「女の戦い」などと絢爛ながらも醜い場所にされる大奥だが
男が大奥に上がっても起こることは同じだという
この世界観はなかなかに痛快であり、皮肉でもある。

ひいては幕府と言う封建社会の歪みを
男女という分かりやすい形であらわしているのだろう。
ホント上手いよなあ。

■一応今巻の話と、今後の話をちょっとだけ。

家定の後は、大きな修羅場が2つある。
⑭家茂(未登場)の伴侶・和宮は
今巻で出てきた篤姫と嫁姑戦争を繰り広げるのだ。
篤姫が男だったから、和宮も男だろうが
このバトルはギャグ的に面白いんじゃないかと期待。
【参考】天璋院と和宮

お万の方に似ている篤姫。
陰謀の匂いも感じさせる登場だが、
不幸な境遇に育った家定に幸福を与えてくれるのだろうかと
コチラも期待が高まる。

また⑭家茂も負けじ劣らじ影の薄い将軍だが
勝海舟が入れ込んでいたほどに、器のある人物であったという。
家茂ちょいブームの自分としては、これまた楽しみ。
何より影の薄い徳川将軍のひとりひとりに
しっかりキャラ付けをしてくれたのが、ものすごく嬉しい。

史実に添わせるのであれば
写真などが残っている⑮慶喜は、男将軍にせざるを得ないだろう。
一人で勝手に幕府を畳んでしまった慶喜もまた、自分は結構キライではない。
そこには篤姫と和宮の協力もある。
ココで少年ジャンプ並みに努力・友情・勝利な物語になるのか?(笑)

これまでの設定からみると、新選組とかは男になりそうだが
幕府に焦点を当てるため、登場しない可能性も高い。
ソレはソレでよいと思う。
幕末は徳川悪者設定が多いから、
たまにはこんな社内物語もあってもよいではないか。

女性たちの大きな犠牲とささやかな幸福の上に
作られてきた200年というブラック企業・江戸幕府。
基本的に男性社会である日本史からみても
何度も言うが、この漫画はホントに上手い。

しばらくは家定と篤姫の物語だろうが
家茂と慶喜でてくんの楽しみだぜええええ!!!
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