プロフィール

はるほん

Author:はるほん
とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

09月 | 2017年10月 | 11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -


twitter
検索フォーム

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-

Comment

Comment Form

Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
-

Trackback

Trackback URL

85

天使の歌声

天使の歌声 (創元推理文庫)天使の歌声
北川 歩実/東京創元社





by G-Tools


本屋で手に取って、最初の数行を読んでみる。
なんとなく違和感があって、買わずに家で確認してみると
ちゃっかり本棚に同じ本があった。(笑)

危なかった。
何が危ないって、数行読んだ時点で「持ってる」と確信できないくらい
ほぼ印象に残っていなかったことだ。
何故それだけ記憶になかったのか、確かめるのに再読。

6つの推理短編集。
話は繋がっていないが、共通しているのは
脱サラ後、探偵事務所に再就職した嶺原という男が謎解きをする。
転職の理由も語られず、キャラの説明もほぼ無い。
つまりは探偵小説(キャラありきのストーリーという意味で)ではなく
事件自体をメインとする推理小説という事になるのだろうか。

デスクワークを主として雇われるも
実際は人手不足で調査員も兼ねているいう説明なのだが
ガンガン依頼主の元へ出向いている。
調査と言っても、証拠集めをしているようなシーンはほぼ皆無で
証言を聞いているうちに、するりと確信をつくような形で事件を解決する。
出張はしているが、いわゆる安楽椅子探偵に近い。

再読して、すっかり忘却していた理由が分かった気がする。
有体に言うと、楽しくない。
設定やトリックが良くないという意味ではなく
なんだか推理小説を読んだ気がしないのである。

「絆の向こう側」という臓器移植と家族の関係を書いたそれは
ちょっとした医療ミステリーとしてもいける設定だ。
更に表題の「天使の歌声」では
言葉は喋れないのに自然に近い音を発声する少年が
インコを通じてのみ言葉を真似るという不思議な設定が出てくる。

が、短編というページ数に収める為なのか
それともこの作者の技法なのか
登場人物のキャラに関しては何故かほぼ触れられない。
ただ証言の中で動いているだけで、印象が薄い。
お蔭で短かい話だと言うのに、人物関係が分からなくなってしまう。

おまけに証言のみで話が進むので
こちらが一緒に推理をするゆとりが与えられない。
下手をすると嶺原が依頼主に状況を聞いてる内に、そのまま解決してしまう。
オチ自体にはどんでん返しもあるのだが、それも証言によるものなので
こちらは本当に「読んでるだけ」なのだ。

いやまぁ、読書は確かに受け身であるものなのだが
これほど抑揚なく推理小説を読んだのも、ちょっと珍しい。
話を覚えていなかった理由は、どうやらこれであったらしい。

著作をこれしか読んでいないので評価し難いが
気になって調べてみたところ
著者が完全な覆面作家で全く情報が無く
本の見返しにも略歴は載せられていない。
著作にキャラが見えないのは、本人がキャラを隠しているからなのか?(笑)

他にも医療ミステリーを含んだ作品があるようで
ラインナップはとても気になるのだが
次の本を手に取るかはちょっと迷うところ。

個人評価:★★


調べたついでに。
覆面作家には覆面作家の理由があるらしい。

・実は知名度のある作家であり、既作品から先入観を持たれないため
・インパクトを与える為
・副業禁止などの社会的都合上、プロフィールが出せない
・プライバシーの都合上、プロフィールが出せない
・出版社員は規定で自社から原稿料が払われない為の措置

などなど、他にもあるようだがこんな感じ。
たまたまさっきネットのニュースを見ていたら
今回の芥川賞候補に覆面作家さんがいるとか。
こういう方々は、授与しても式典は欠席する程の徹底ぶりらしい。

人の口に戸は立てられぬと言うが、案外立つもんなんだねえ。
まあこちらとしては、本さえ面白ければいいんだけど。
関連記事
スポンサーサイト
0

Comment

Comment Form

Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
0

Trackback

Trackback URL

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Return to Pagetop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。