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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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海翁伝

海翁伝 (講談社文庫)海翁伝 (講談社文庫)
土居 良一

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蠣崎慶広(かきざき よしひろ)。
て誰やねんソレとツッコまれるだろうが
松前慶広と書くと少しピンとくるかもしれない。
「松前藩」(今の北海道最南端)の初代藩主であり、
蝦夷地の交易権を与えられていた特殊な藩である。

以前に蝦夷地別件を読んで以来、
蝦夷地の歴史にも興味があって手に取ったのだが
マイナー歴史がかなり細部まで描かれ、把握するのに少々てこずった。
まぁ自分の知らない史実を埋めていくのは楽しい作業なのだが、
小説というより、年表や地図的な歴史としてオススメってカンジかな。

戦国ゲームをやる人なら何となくご存知だろうが、
東北は「南部」の領土として塗りつぶされていることが多い。
もう少し忠実だと、「安東」の名前もあったりする。
まあ自分も最近のはやってないので
メジャーでない武将もちゃんと取り上げられているかもしれないが。

戦国と言えば信長や信玄、北条や毛利や島田など
東西の武将が群雄割拠していた時代だが、
イマイチ北端はスポットライトがあたることがない。
この舞台裾(笑)で火花を散らしていたのが、先の「南部」と「安東」だ。
「蠣崎」はこの安東氏の配下にあたる。

これを「北畠」という公家大名のお家騒動から話を始めているから、ややこしい。
キチンと説明すると南北朝時代に遡るので省略するが、
要は東北にも「浪岡御所」と呼ばれる文化地があったのだ。
この時代の覇権争いは、「力」だけがモノを言ったのではない。
「血筋」と「教養」も「イケてる武将」になるための必須条件だったのだ。

が、下克上と呼ばれるこの戦国の世は
いっとき「力」によるフィーバータイムがあったのだ。
誰もが「オレも係長から部長くらいになれるかもしんない…!」と
中央政権を目指し、躍起になって領土を広げていた。
ココで登場するのが、マイペース社員「蠣崎」である。

いわば北のへき地に勤務していた彼は、思うのだ。
「競争社会とか、疲れね?
 ココで脱サラしてニシン採ってほどほどで暮らす方がよくね?」
いや、そんなゆとりっこみたいなカンジではないが、
実は彼は結構な「血筋」の末裔でもあったのだ。

武田(※諸説あり)と、伊予の河野の血を引いているのだ。
河野は村上と並ぶ有名な水軍をもつ一族だが、秀吉の時代には滅亡する。
「蠣崎」はまさに「栄枯盛衰」を身をもって知っているのだ。
領土拡大に燃える熱血社員(武将)たちから一歩引き、
誰も注目していない蝦夷地に、じっと見入るのだ。

いいじゃん。
寒いし給料安い(=米がとれない)し、バイト(=アイヌ)ばっかりだけど、
のんびりしててイイよね。むしろ蝦夷地サイコー?
でも社長(=安東)の下で働くんじゃなくて、オレが蝦夷地ゲットしたいんだよね。
とはいえ、ココってば都からめっちゃ離れた田舎だし、どうすっかなぁ。

戦国の情報時代に、「地の利」は確かにある。
信長なんかはその利を得た最たる者だろう。
しかし「蠣崎」は別の回線でインターネットを繋ぐのである。
航路と蝦夷地の特産品である。
蠣崎は信長の死後、秀吉・家康をヲチ(=ウォッチ/Watch)し、
家康こそが時世代のラスボスであることを見抜くのだ。

いうなればコツコツ働いた真面目な男が公務員になるみたいなモンで(笑)
もの凄い盛り上がりがある話ではないのだが、
史実の穴埋め作業みたいなカンジで、個人的には楽しめた。
思ってたよりアイヌのことが書かれてなかったのが残念だったが、
松前藩の歴史として読むべしなんだろう。

本書では「蠣崎」は、殺生を禁ずる一党として書かれる。
が、実際はアイヌと不平等な雇用契約をしたブラック企業の一面もあるので
テーマ上、あまり取り入れられなかったのかもしれない。
が、和人(日本)が武力でアイヌを上回ったのは、これより後の時代なので
多少は「取引先」としていい関係だった時もあったのだろうか。

最終的に「イイ話」でなくなるのは分かっているのだが
またアイヌ・和人関係で本があったら、読んでみたいと思う。

個人評価:★★★


まだ忙しい日が続いてオリマスので、相方ネタを描く。



働きアリの用のちまちま画面を推している姿が哀れだったので。



















スローライフを(多分)楽しんでいる相方。
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