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砂の女

砂の女 (新潮文庫)砂の女 (新潮文庫)
安部 公房

新潮社 2003-03
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奥田民生が歌っていた「大迷惑」を思い出した。
会社に振り回されるサラリーマンを歌ったものであり
社会と隔絶された男を描いたこの物語とは真逆とも言える。
共通するのは、「二度と出られぬ蟻地獄」なことだろうか。



──休日をつかって砂漠へ趣味の昆虫採集に出かけ、
部落内にある家へ入り込み、出られなくなってしまった男。
施錠されている訳でも、檻がある訳でもない。
ただ砂があるだけだ。
とてつもなく、膨大な砂が。

だがこの砂がもうヤバい。
この本を読むなら、風呂を沸かしておいた方がいいかもしれない。
見渡す限りパノラマの砂の風景と描写に
自分の衣服の中にまで、ジャリジャリと砂が入り込んでいく心地がする。
目に鼻に口の中に、粘膜に至るすべてが砂に浸食されたようで
ページをめくるたびに自分がカサカサと乾いていく。

男を縛るものは砂だけではない。
その家主である寡婦がまた、物凄く面倒臭い。
別段猟奇的だとか口喧しいとかそんなことはない。
むしろ従順でつつましく、色気もあってウハウハなのだが、
それが逆にこの状況で喉を掻きむしりたくなるほどに苛立たしい。

1/8mmの細かな砂は毎時毎分毎秒、さらさらと家へ流れ込んで来る。
45度の傾斜を頑なに守り、堆積していく。
毎日「砂掻き」をせねば、家は埋まってしまうという。
女は来る日も来る日も砂を掻き、飯に砂粒がかからぬよう傘を差し、
眠るときは呼吸器に砂が入らぬよう顔に手拭いをかける。
──それでも砂は、そこかしこに入り込む。

あ あ も う 苛 々 す る 。(#゚Д゚)
今すぐ風呂にドボンと入って、ついでにこの本も洗ってやりたい。
が、それでもこの本を逆さに振ったら、文字の間から砂が出てきそうだ。
そんな厭さが、物語と女からこびりつく。
汗ばんだ肌にびっしり砂が吸着するかのように。

主人公自身に特に共感があるわけでもないのに
とにかくここから脱出して欲しくなる。
文字だけで脱水症状を起こしそうな息苦しさから
逃げろ、逃げてくれと必死に文字を追ってしまう。
──逃げる?どこへ?

ここの暮らしは決して快適ではない。
掻いても掻いてもきりの無い、無限の蟻地獄だ。
だが現実世界で送る社会生活が、そうでないと言えるだろうか。
生涯毎日を週単位で繰り返すルーチンワークと
砂掻きの何が違うと言うのだろう?

♪この悲しみをどうすりゃいいの
  誰が僕を救ってくれるの
   僕がロミオ君がジュリエット こいつはまさに大迷惑!


砂の底にいれば、少なくとも逃げる場所がある。
だが現実世界が厭になったら、何処へ逃げればいいのか──?
怖い。
どちらが?
砂とはこんなに怖い鉱物だっただろうか?
読むほどに、身体が思考がずぶずぶと底へ飲み込まれていく。

この猛暑に不向きな本ではある。
が、今年の「新潮文庫の100冊」にも入っている。
確かにこの厭さをまざまざと肌に感じるのは、この季節をおいて無い。
読み終えて衣服を叩けば、さらさらと砂が零れ落ちそうな気すらする。

さて貴方、お風呂になさる?本になさる?
それとも
見えない砂にまみれた身体で、今日も「砂掻き」に出かけますか──?

個人評価:★★★★


ジョギングの話ついでに。





いやホント、冬でも後頭部ほかほかする。
最初はこんなとこ汗掻くのか!?とびびった。





枕カバーからオヤジの匂いがするとか言うのも、多分コレ。
きをつけろみんな!(何の話だよコレ)



余談。ホントに集中的に汗掻くもんだから、



いまのところ全消しとかなってないからだいじょうぶ。
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