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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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野火

野火 (新潮文庫)野火 (新潮文庫)
大岡 昇平

新潮社 1954-05-12
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現在公開されている「野火」の原作。
戦争文学の金字塔ともされる作品だが、
「戦争」がテーマかと言われると少し違うかもしれない。

──太平洋戦争末期、
既に日本は物資・食糧・兵員の全てにおいて困窮していた。
主人公はフィリピンの戦線にあったが
肺病を患い、幾つか芋を渡されただけで隊を追われる。
しかし病院は既に受け入れ態勢になく、
主人公を初め傷病兵たちは病院の敷地の外に座り込み、
曖昧な生と確実な死の狭間で日を過ごす。

敵襲を受け、主人公は島内を彷徨い歩く。
戦況、というより主人公の思考が1人称でずっと語られる。
自分の生死、同朋の生死、敵の生死。
飢えと食糧、疲労と渇き。
死。飢え。死。飢え。死。

哲学的とも言える彼の思考は、読者も気づかぬ程
呼吸をするようにタガが外れたり、カチリと元に戻ったりする。
究極のストレスと飢えという状況が
彼の脳を雨が染みこむように浸していく。

作品の大きなテーマとして、神という存在と
カニバリズムという衝撃的な所業がある。
が、決してゴシップ的な題材の扱い方ではない。
先の大戦で日本が出した戦没者の半分以上が餓死だったとも言われる。
作戦のみが先行され、兵や兵站が軽視された結果とも。

人を食べてはいけない。
それは当たり前に当たり前すぎる倫理であり、人としてのプライドでもある。
が、芋6個で追い出されて自決を唆され、
歪んだ国家の歪んだ螺子でしかなかった彼らに
はたして人としてのプライドが保てただろうか。

主人公の理性はもはや故郷や家族では繋ぎとめられず、
ただ神を想うのだ。
それは宗教や信仰というものとは違う。
己を人間として見てくれるものは、戦争という世界にはいない。
神しかいないのだ。
また己を赦してくれるものも、神しかいないのだ。

そこに宗教臭は微塵もない。
死を覚悟するほどの飢えに似た、死を覚悟した「神頼み」だ。
神を信じる心というのは、突き詰めれば良心の存在なのだと思う。
彼は人間に絶望し、理性を手放しながらも
人間でありたいと咆哮していたのではなかろうか。

これを狂気と呼べるだろうか。
彼らからすれば、飽食の今の時代こそ狂気やもしれない。
後に残るものは「戦争はいけない」という当たり前のそれではない。

「私は最期まで人間でありたい」
そう、思う。

個人評価:★★★★


ついでといっちゃなんだが、
水木しげる先生の戦争体験本を1冊読んでほしい。

今までも凄い人だなあと思っていたが
先生は前線に在っても尚「人間」だったのだなと感心しきり。
むしろ人は人間を極めると妖怪になるんかも。(笑)


今年は記録的猛暑が続く夏だが。



基本的にエアコン要らず。
なので実家にいた時は、部屋に扇風機すらおいてなかった。







あとにも先にも、おとんをあんなに動転させたのは
アレが初めてであった。(笑)



夏に帰ると今もおとんが
「扇風機もってけ」「クーラーのある部屋で寝ろ」というので
余程怖かったのであろう。(笑)

でも自分が暑いと感じる夏はマジ異常だと思うので
皆様も今年は暑さ対策ちゃんとしたほうがいいよ。

今までにも一度だけ「これはマジヤバい」と感じた夏があり
その時はトランクス履くと涼しいことを発見。(まだ今年はそこまででない)
自分的に猛暑はアイスノンとトランクスあれば憂いなし。
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