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712

痴人の愛

痴人の愛 (中公文庫)痴人の愛 (中公文庫)
谷崎 潤一郎

中央公論新社 2006-10-25
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数日前に読み終えていたのだが、
7月30日が谷崎忌ということで、ちょっと合わせてみた。

カッフェーで15歳の少女に目をつけ
将来妻にするつもりで面倒をみることにしたサラリーマンの男。
世間一般の「結婚」というものにどうも抵抗があり
夫と妻による夫婦という堅苦しいものでなく、
恋人のような友達のような関係を築けたら…思っていた。

が、男の未定な予定は大きく狂わされることになる。
少女は金銭的にも恋愛的にも奔放に育ち、
もはや男の手に余る「女王様」になってしまう。
離縁しようにも、己の心がそれに耐えられない。
文字通り妻の尻に敷かれながら、その愛に潰されていく──

アンタ予言者か!と思う程に
谷崎の描く女性は古臭さを感じさせず、現代的だ。
今でいうなら「片付けられない症候群」な「肉食系女子」あたりだろうか
一読しても昭和22年に書かれたとは思えない。
が、同時に自分の中である古典文学が強烈にイメージされた。

「源氏物語」だ。
無論、このサラリーマン男が光源氏なワケはない。
逆だ。
紫の上が光源氏的な恋愛観を持ったパラレルであり、
現代版「源氏物語」でもあると思った。

紫の上は、ロリから熟女までイケちゃう光源氏に
当時の理想の女性に育て上げられた女性である。
立身と言う意味では最高の栄華を手に入れたが
そのストレスは結構なモノだったろうと思われる。
今の時代なら弁護士つけて、光源氏から
結構な「精神的苦痛」で慰謝料をとれるのではあるまいか。

源氏物語は、女性の描いた「理想」である。
エリートイケメン100%安心サポートの上で
ダーリンの浮気にはらはら涙を流したり、歌を詠んだりする。
「ダーリンの浮気者ー!」と電撃を喰らわせることは決してない。
多少そうでない姫君も描かれてはいるものの、
少なくとも紫の上だけは、そんなはしたないことはなさらないのだ。

光自身は人妻の部屋にほいほい忍びこんだりする癖に
自分の妻だけはそんなことになったら、激怒する。
まあでもどんな女性も見捨てない信念は立派だと思うので
光源氏の恋愛に文句をつけるつもりはないが、要は
紫の上がその気になれば、光源氏を掌で転がすことも可能だった筈なのだ。

紫式部が書いた女性像だからこそ
紫の上は最高の愛と苦しみに耐え抜いたヒロインだったが
どこか谷崎の中で
「いやいや、女ってのはそんなタマじゃないぞ!」と
肉食系・紫の上を書くに至ったんじゃないだろうか。

平安の女性が読んだら、扇の裏で美しい眉をひそめつつ
こっそり「いいぞもっとやれ」と呟くやもしれない。
ふと思う。
このフェチのおっさんは、千年の時を超え戦後まで変わることのなかった
「女性の鑑」を打ち破りたかったのではなかろうか。

貞淑でなくてもいい。
結婚よ妻よという枠にはまらなくていい。
いるのかいないのか分からないような空気嫁になるくらいなら
いっそ悪女でいい。
俺は一生、惑わされる男でありたいと──

まあぶっちゃけつおい女の人じゃないと
ボクチン踏んでもらえないしね!(´・ω・`)
──とまぁ、確かに変なオッサンではあるが
案外にこの時代、谷崎の奔放な女性像に
励まされたり救われた女性もいたかもしれない。
私のままでいいのだと。

平安と昭和で女性も随分変わったろうが
どんな癖にある女性も見捨てない谷崎は
昭和の変わり果てた「光源氏」であったのかと──。

イヤ、ないか。(笑)

個人評価:★★★★


余談
少女の名「ナオミ」にサラリーマン男が
「まるで外人みたいで洒落ている」と褒める下りがあるのだが
「ナオミ」という名は今聞くと日本名が逆輸入されたように聞こえるが
元は旧約聖書にあやかった名前で、外人名が本家なんだそうだ。

この谷崎の小説で、ナオミという名前が日本に定着したと言われる。
スゲーな!オッサン!!!Σ(゚д゚)



しょうこりもなく夏らしい話を続ける。



確か南国リゾート的なとこだったと思う。





オヤジギャグすいません。



鼻にぶちあたり、とんでもなく流血したという。



…夏らしい話。(ヲイ)
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