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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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食堂かたつむり 【ネタバレあり】

食堂かたつむり (ポプラ文庫)食堂かたつむり
小川 糸/ポプラ社





by G-Tools


読んだのは、もう結構に前である。
日常系の小説は、何となくは覚えていても
何年も経つとオチまで忘れてしまう事が多々あるのだが
この作品は、強烈な印象でもって脳裏に焼き付いている。

倫子はインド人の恋人に捨てられた上
家財道具の一切を持ち去られ、ショックで声が出なくなる。
そうしてなんとなく母のいる実家に戻り
なんとなくそこで食堂を開店し
1日1組という数で丁寧に客をもてなすことを決める。

言葉の代わりに思いをこめるように
倫子はパンを焼き、野菜を煮込み、コーヒーを淹れる。
その料理を食べると幸せが訪れるという
偶然とも必然ともつかない出来事が続き、商売は軌道に乗っていく。
…多分、こんな話なのだと思う。

多分というのは、この牧歌的とも思える設定よりも
自分の中では倫子の存在感が印象的だったのだ。
なんか、スゴいマイペースなコだなぁ、と。
この子が会社に居たら、まぁ日常会話くらいはするけど
大事な案件とかはちょっと任せたくない気がする。

恋人に逃げられた後、倫子は
ぬか床を盗られていなかったことに安堵し
日常に使いそうな会話を紙にペンで用意して、バスに乗り込む。
その冷静さと用意周到さは、少々ホラーですらある。
ぬか床は祖母の形見らしいので、いい話といえばいい話なのだが
祖母が死んだとき、倫子は一晩その遺体の傍で
ドーナツを食べながら一人で夜伽をしたらしい。
いや、もっといい感じに書いてあったが、まるっきりホラーだ。

その微妙に世間ずれした空気は、文章中にもそこかしこに出てきて
きちんとツッコんだら、レポート10数枚分くらいにはなりそうだ。
が、取り敢えずさておいて続きを読む。

兎にも角にも「食堂かたつむり」はスタートする。
自分ならまず、軟体動物の名前を掲げた飯屋には入りたくないが
この辺も倫子のマイペースさを物語っている気がする。
事前に客の好みや家族構成や将来の夢を聞き
倫子がメニューを考えるというスタイルだが
予約の時点で将来の夢を聞かれたりしたら、多分もう行かないし(笑)
開店時から1日1組と言うスタイルを貫ける辺りも
倫子がアイアン・シェフ並みの強気な自信を持っていることが窺える。

まぁこれは、後述する本の結末によるものであり
初見では、そこまで主人公に偏見を持っていた訳ではない。
マイペースだけに、倫子が料理を作る一生懸命さは良く伝わるし
メニューはどちらかというと女性受けを狙ったラインナップではあるが
ザクロカレーはちょっと食べてみたい気はする。
料理本と見れば、料理が旨そうなら大概は問題ないのだ。

が、後半でそれが変わる。
母と、飼っていた豚の話が中心になるからだ。
倫子は母のことを「おかん」と呼ぶ。
その違和感が、関西人の感覚をすごい刺激した。
コッチへ来てから、関東の人によく言われたが
「関西では語尾に全部「やねん」ってつけるんでしょ!」的な
法則無視のとってつけた感が気になって仕方がない。

この母と豚の末路が多分、ツッコミのクライマックスだと思われる。
映画風にいうなら「全米がツッコんだ」級の史上最大のファンタジーだ。
だがそれでも、初見ではスルーしていたのである。
自分に意外な包容力があったのか、もしくは
「おかん」が相当に気になっていたのだろう。(包容力ちっさ!)
自分のクライマックスは、結末にあった。

数日前のオイアウエ漂流記でも書いたが、鳥が苦手である。
いっそトラウマレベルと言ってもいい。
察しのいい方ならお気づきであろうが
この本の結末には鳥の調理シーンが出てくる。
それで、自分の中で最大のホラー小説になってしまったのである。

だがそれを差し引いても(完全には差し引けてないにしろ)
その状況でその行動に出る倫子がまったく理解できないし
その結果にも共感できなかった。
何より倫子の神経の太さからして
恋人に捨てられたショックで声が出なくなる性格ではないと感じた。。
彼女はただ「人と喋りたくない」というワガママから
声を自ら捨てたとしか思えないのだ。

個人の体質で書評を左右するのはどうかと言われるかも知れないが
左右どころか、上下前後に揺すぶられ
本気で軽い吐き気をもよおした程だったので、我ながら如何ともし難い。
著者のファンである人には、心から申し訳ない。

個人評価:★★


鳥の共食いも一因であるのだが
それ以前に子供のころ
①パンのお使いをした帰りに、カラスに襲われる。
②窓を開けていた部屋にツバメが飛び込み、翻弄される。
と言う三本立てで鳥嫌いになったのである。

動物は好きなのだが、鳥だけは駄目だ。
鳥がすごい好きな友人が、インコを口に入れるくらい可愛がっていたが
なんかもう本当にホラーは勘弁してほしい。
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