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蚤と爆弾

蚤と爆弾 (文春文庫)蚤と爆弾 (文春文庫)
吉村 昭

文藝春秋 2015-04-10
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吉村作品をすべて読んだわけではないが
今まで読んだ作品とは少々毛色が違うように感じた。

公正な歴史ドキュメンタリーとなるよう
多面な視点から時間軸を淡々と語っていくスタイルだったのが
主人公とは言わぬまでも、ほぼ一人の男の行動を追っている。
しかも男の名を、偽名に変えている。
この歴史を文章にするにあたっての、吉村氏の配慮と言うことだろう。

第二次世界大戦中、大日本帝国陸軍には
関東軍防疫給水部本部と呼ばれる部署があった。
関東軍とは満州に駐屯していた陸軍部のことであり、
読んで字の如く、現地での給水を確保する為の部隊である。

が、別名731部隊と言えばご存知の方もいるだろう。
極秘に細菌兵器※を開発し、実用の段階までこぎつけたと言われる。
(※現代では「生体兵器」の呼称が一般のようだが、本書通りとする)
その検証のため、生きた捕虜に凄惨な生体実験を行った──
──という話が、今も真実か嘘かと議論される。
たった70年昔のことなのに、深い闇中に残されたままの「暗件」だ。

これが疑問視されるのは、当時の科学力で考えると
細菌兵器は作る側にも相当なリスクがある点と、
「数人の罹病」は可能でも、「蔓延」させるとなると困難である点だ。
が、恐らく「生体実験」というイレギュラーな要素が
「ひょっとして」と思わせるものを含んでいるのだろう。

本書に出てくる曽根次郎(恐らく石井四郎がモデル)は
爆風や熱で死滅してしまう細菌を、蚤に仲介させるアイディアを思いつく。
ははっと嗤ってしまいそうになるが、マジである。
実験を重ね、エリート中のエリート蚤を育てるのだ。
ははははっと嗤ってしまいそうになるが、コレもマジである。

当時、風船爆弾という作戦が遂行され
日本からアメリカ本土に風船で爆弾を飛ばすと言う
奇抜と言うかなんというかアレなものだった。
ちなみにいくつかはちゃんとアメリカ本土に到達したらしいが、
この話の怖いところは、既に物資も兵員も尽きていた日本が、
狂気と思えるほどになりふり構わない状態になっていたということである。

当然だが、細菌・化学兵器は国際法で禁じられている。
が、それにもかかわらず「炭疽菌事件」や「サリン事件」が起こった。
これらが「貧者の核兵器」と異名を持つと聞き、成程と思った。

細菌兵器は、ある意味コストパフォーマンスがいい。
十分な鉄や燃料を保有していなかった日本にとって、
国際法という禁忌を犯してでも、垂涎の武器ではあったろう。
戦争は、価値観を狂わせる。
勝者を思い上がらせ、敗者を心貧しい「外道」に引き摺りこむ。

正直なところ、本書が史実かどうかは分からない。
歴史は証拠が無ければ、幾らでも捻じ曲がる。
ただ個人的には、「狂気」があったことは真実だと思っている。
仮にこれらが真実でなかったとして、追い詰められた日本が
敵を「人間ではない」と思うようになっていたことは。

日本だけではない。
原爆にしろホロコーストにしろベトナムの枯葉剤にせよ
全てはその狂気が引き起こしたのだと思う。
そういう意味でこの件も「まったくの出鱈目」とは言いきれない。
そんな理性があったなら、そもそも戦争など起こらない。

近年、お隣の某国をやり玉に挙げたり
日本をスバラシイ国だと持ち上げる風潮が高まっているが
日本は「狂気から我に返った」だけであり、非の打ち所がない国な訳ではない。
罪を認識しなくなったら、人間は終了してしまう。
この「暗件」を敢えて肯定側とした作品としたのは
吉村氏が日本人に「人間」で在って欲しいと思ったからではないか。

真実か否かという問いかけではない。
ただドキュメンタリーと言う淡々とした語りによって
吉村作品は読む者に「考える」時間をくれる。


そういえばハゲ話の途中だったことを思い出し。





不治の病の方じゃなくて、円形脱毛症。
せんせーが治ると言ってくれたんだからどっしり構えてればいいのに
↑むしろこの所為か?笑 ずっと機嫌悪かった。

割と本気でうざかった。笑


 ※注:自分は小さい頃から今も炭酸が飲めない。





ハゲ心理は乙女よりフクザツという話。
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