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紙魚家崩壊 九つの謎

紙魚家崩壊 九つの謎 (講談社文庫)紙魚家崩壊 九つの謎
北村 薫/講談社





by G-Tools


表題通りに9つの短編集だが
つくづくミステリーって何でもアリだなと思わせる
大小様々・雑多種々・悲喜交々な謎が詰め込まれている。

今回は個別感想。

「溶けていく」…ホラーミステリー風。一番よかったかも。
        二次創作ヲタクの末路と言う意味でも怖い。(笑)
「紙魚家崩壊」
「死と密室」 …2話とも同じ設定。探偵物ミステリー風。
        本読みにはある意味怖い話かも。
「白い朝」  …ちょっといい話風ミステリー。
        ホントにミステリーって幅広いと思った。
「サイコロ、コロコロ」
「おにぎり、ぎりぎり」…2話とも同じ設定。ミステリーパロディとでも言うべきか。
        特に2つ目は鮮やかに推理がハズれる所が快い。
「蝶」    …ファンタジー風?か?
        謎はないのだけれど、妙に心に残った。
「俺の席」  …現代ミステリーとしての正統派。
        多少理不尽なところが逆にいい。
「新釈おとぎばなし」…火曜サスペンス風ミステリー。(笑)
        すでに太宰治がやったネタではあるが
        かちかち山のパロディに一味加えてある。

いろんな味が楽しめると言えば聞こえはいいが
あまりに1つ1つの作品の印象が違うので
全体としてはまとまりの無さも感じられる。

個人評価:★★★


書評が短くまとまってしまったので
「ミステリー」という分野に関してちょっと考えてみる。

基本的には、「ミステリー」=「推理」という意味なのだろうが
一般的には推理小説とミステリーは別物だとされる。
英単語としては「不思議・神秘」などの語彙であるためか、最近は
「謎さえあれば何でも可」みたいジャンルになっている印象を受ける。

実際「怪奇ミステリー」とか「サスペンスミステリー」以外にも
「医学ミステリー」「歴史ミステリー」などの
合体感満載なジャンルもよく見る。

つい最近、最寄り駅に向かう時に
道端に男物のズボンが落ちているのに出くわした。(実話)
本であれば恐らく、もうここでミステリーという帯がついてしまう。

①「洗濯物が飛んできた」という当たり前の思考をまず理論的に否定し
 ズボンには名前も書いてなければ、メーカーも不明、DNA鑑定も不可。
 だがなぜかボタン部分が無く、現場には落ちていない。
 と言う証拠と伏線を連ね、持ち主と理由が最後に解き明かされれば「本格派推理小説」だ

②それを解決するのが探偵であれば「探偵小説」。

ただしこれにはちょっとした時代背景がある。
当然探偵にあたるキャラがいなければ話は進まない訳だから
探偵役はプロにしろアマチュアにしろ、必ず出てくる。
故に昔は「探偵小説」と一括りになっていたらしい。

が、戦後に探偵の「偵」の字が、常用漢字から外れてしまい
「探てい」という不格好な字を用いないために
「推理小説」というジャンルが新たに立ったらしい。

再び「偵」の字は使われるようになったのだが
その頃には「推理」というジャンルに当てはまらない作品の為に
英語の「ミステリー」と言う言葉が定着しつつあったので
この世界はさらに混乱を極めることになる。

「推理に当てはまらない」とはどういう事か。

③ズボンの持ち主は、実は自分である。
 昨日酔っぱらって、ここで脱いで帰宅してしまったのだ。(どんだけ)
 この事実を隠すために、回収することにする。
 だが回収したズボンのポケットから、見慣れないメモが出てくる。
 と、謎は最初から解けているが、別に何らかの謎が存在すれば
 「現代ミステリー小説」の資格が十分にある。

④実はズボンだけを残して、中身の人間が居なくなるという
 最近各地で起きている消失事件であれば(どんだけ×2)
 ホラーミステリーである。
 多分犯人は、幼い頃の心の傷からズボンに異常な嫌悪感を抱く狂人。

⑤ズボンの落ちていた地点には、高層マンションが建っている。
 その25階に3年間監禁されている女が、助けを求めるために
 必死のパッチで放ったのがこのズボンであれば、サスペンスミステリーである。
 場合によっては社会派ミステリか、警察小説にもなりうる。

⑥単に洗濯物が落ちていただけで
 それでキレイに話のオチがついたら、日常ミステリである。

⑦洗濯物から視点が移り、エクアドルのバナナ農園や
 たまたま有給をとっていたサラリーマンの視点へと移動し
 また洗濯物の話に戻ってきたら、伊坂幸太郎かもしれない。

⑧「落ちているズボンなんか存在しないんだ
  天使がこの世に落ちてこないのと同じ理由でね」
 などと言い出したら、村上春樹かも知れない。

⑨「外でズボン脱ぐとか、ワイルドだろぉ?」なら某芸人かも知れないが
 そうでなければ、おまわりさんこっちです。

まあ要は、ミステリを定義づけるのは難しいって話だ。
(お前、ものすごくヒマなのか)
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