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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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天平の甍

天平の甍 (新潮文庫)天平の甍 (新潮文庫)
井上 靖

新潮社 1964-03-20
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読みやすい小説かというと、どちらかと言えばNOだろう。
キャラの感情よりも、淡々とした歴史語りが多いからだ。
それも奈良時代という微妙なマイナー圏。
主人公も教科書レベルではまず出てこないだろうし、
実際に本書を読んでも、隠れた功績や壮大なオチがある訳でもない。

が、その日陰の歴史の捉え方が
読んだ者に任されると言う点で、深味がある。

ざっくり言うとこの本は
「鑑真、はじめての日本へのおつかいできるかな♪」である。
そう、鑑真和尚と言えば、影の薄い奈良時代の中でも
太字写真付きで教科書に載っているヒトカドの御仁である。
が、主人公は和尚ではない。

和尚が主役の本なら、それはフツーにかっけー歴史本になる。
なんせ鑑真は、5回も「日本へのおつかい」に失敗する。
その苦労で目を患い、光を失いながらも
6回目でやっと日本での授戒コンサート※を開き、
※仏教と言うファンクラブに正式に入会する儀式。日本第1号は聖武天皇。
仏教界のアイドルスターとなるのだから。

主人公は第9次(公式では10次)遣唐使節に乗り込んだ留学僧だ。
当時まだ仏教1年生の日本では、
「僧になる」という正しいハローワークが確立していなかった。
んじゃ坊さん認定できる坊さん連れて来いよっつー流れで
5人の留学僧たちが登場する。

コレがまぁ、色んな意味で粒ぞろい。
真面目に考えてるのもいれば、行方不明のまま還俗してしまう者、
「そうだ、インド行こう」とかで出奔する輩も出る。
ひたすら教典のコピー機になってしまった男もいる。
そんな留学仲間を少し引いた立ち位置で見ているのが、普照だ。

当時の唐では、民が国外に出ることを禁じていた。
つまり日本へ行く事は罪なのだ。
だが日本としては、高名な鑑真和尚の弟子クラスぐらいには来てほしい。
弟子「そんなww犯罪者になってまでンなド田舎行くとかwww」
鑑真「ならワシ行くわ」
弟子「えっ」
鑑真、男前すぎるだろう。かっけぇ。

しかしくどい様だが、主役は鑑真ではないのだ。
奇跡の人のように語られる鑑真に対して
留学僧たちはただ無力で、また余りにも人間臭い。
しかしそれはそのまま、既に国としての歴史を確立していた大国と
国家と言う荒波に立ちすくんでいる小国の姿そのままではあるまいか。

鑑真が悪いワケではない。むしろ正し過ぎる程に正しい。
だがお経コピー機と化した男も正しいのだ。
その頃の日本は、コピーすることが国家への道筋だった。
しかしその「コピー」は窮地に何も実らせはしなかった。

5人の留学僧は人、そして国が辿る
あらゆる末路であり、同時に希望だろう。
鑑真和尚が盲(めし)いた目で日本へ来たのは
ある意味でとても示唆的にも思える。
彼は唐で完成された自分以上に、何かを取り入れることはないのだ。
彼は日本に来ても、最期まで唐文化そのものだったのだ。

遣唐使はこの後、菅原道真が廃止を提案するまで続く。
ずっとハイハイをしていた日本が自分の足で立ち上がるのは
本書の200年近く後のことだ。
留学僧たちの物語はそのまだずっと序章であり、
礎(いしずえ)の1つに過ぎないのだ。

タイトル通り、物語の最後には甍(いらか)が出てくる。
それは時代を超えて、今も唐招提寺金堂に在る。
目の見えぬ鑑真の代わりに、
千年という時代と変遷する国家を見つめ続けていたのだ。
それはちょうど一歩引いて仲間を見ていた、普照のようでもある。

本書を読んで自分の中に残ったのは鑑真の偉大さでもなく、
遣唐使という命がけの功績でもない。
名もなきリレー走者たちに紡がれた歴史が今尚、
奈良の空の下に在るのだなあと言う不思議な感慨だった。

個人評価:★★★★

※帚木蓬生氏の「国銅」も合わせてオススメ。
 本書にちらっと出てくる東大寺の大仏建造についての
 民衆視点が書かれている。


旅行と相方話。



先に義父母たちが発つことになっていたのだが
相方が「その辺散歩してくるから、出発ゲートで待ってる」と、
何処かへ行ってしまった。



折角の旅行なんだから、最後くらい見送ってあげろよと。
いちお名誉のために言っとくと、今はこんなことしないだろうけどさ。
まあそんなこんなで義父母は機上の人になってしまい、義姉と時間を潰す



もう搭乗が始まると言うのに、戻ってこない。
え。まじで。どーすんのコレ。



ワクワクハラハラドキドキの相方ピンチ。(棒読み)
そして続く。
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