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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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ピスタチオ

ピスタチオ (ちくま文庫)ピスタチオ (ちくま文庫)
梨木 香歩

筑摩書房 2014-11-10
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この1冊で、読者は風になれる。
鳥になれる。

ライターの棚は、独身アラフォー女性。
年老いた犬と同居。恋人在り。
緑の多い武蔵野でごく当たり前の生活を営みながらも、
その思考はいつも遠くを思い巡らせている。

鳥たちの渡りの季節のタイミングを心配したり、
冷たい北風に首を竦め、この風はロシアで生まれたのだと考えたり、
気圧の変化に酷くなる頭痛を抱えつつ、
大気や気象の変化に嬉々とし、毎日のニュースのチェックを欠かさない。

言葉にするとちょっとした電波さんのようだが(笑)、
きっと棚は目に見えるものを見えないものとを繋いでいるのだ、と思う。
街で生活しながらも、彼女はいつも大地の声を聴いている。
この世界にいながら、違う世界が聴こえている。

そんな棚は、飼い犬の手術や仕事、
手に取った古本や過去といったバラバラの出来事が繋がり、
アフリカはウガンダに、呼ばれるように訪れる。
ただ遠い国というだけではない。
そこはまだ文明に凌辱されない、原始が残る場所でもあるのだ。

精霊の言葉を聞く「呪医」という
日本なら眉を顰めてしまいそうな力が、棚の道を指し示す。

面白いなあ、と思う。
神に近い存在が多く在ると言う点でアフリカに
日本の「付喪神」や「八百万」が通じる部分があるんではないだろうか。
なのになぜ「アフリカの呪術師」というと、胡散臭く聞こえてしまうのだろう?

それは多分、文明というものが神にできない事を
何とかしてしまう力を得てしまったからだ。
電化製品や抗生物質、簡単に手に入る贅沢や利便さに
この世界の理(ことわり)に反発する力を知ってしまったのだ。
正月に神社を参ることと確実性は、また別の問題なのだ。

けれど精霊を信じる人たちは、違う。
彼らは呪医や神が万能だと思っている訳ではないのだ。
この世の「理」を受け入れるための「物語」が欲しいのだ。
呪医はその語り部であり、その物語によって
彼らは失ったものへの心の準備を整えることができるのだ。

思わず、溜息が出る。
美しい世界だと思う。
乾いた土壌にありながら、彼らはなんと潤った心を持っているのだろう。
こんな風に精霊の声を受け入れることはもう、
便利な日本に住む自分達はおそらく出来ないだろう。

無論、アフリカは夢の国ではない。
厳しい現実に晒されていることもちゃんと書かれている。
それでも尚、梨木さんの描く「源流」としてのアフリカは
魅力的かつ、どこか懐かしさすら感じさせる。
心が何処かへと、飛ぶ。

一度行ってみたいものだ、と思う。
その時この本は、この想いが生まれた「物語」のひとつとなるのだろう。
全ては何かから生まれ、何かに繋がっている。

この世界は、大きな物語なのだと思える。

個人評価:★★★★


アフリカで呪医と言えば思い出すのはこの漫画。

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実家から持って来たから古い版のまんまだけど、もうこの漫画大好き。
漆原教授のアフリカ好きが、なんかすごい意味深に思えて来て
ますます教授の器のデカさを感じてしまったわ。

人に迷惑を掛けない程度で、漆原教授のようになりたい。(矛盾してる)


で、「ピスタチオ」で人の言葉が分からない少年が出てくるんだけどさ。







いや、何度聞いても気にしない人なら何度でも聞くけど
「もういい」とか言われたら、コッチも出方を考えるっつーかね。





英検ならぬ相方検定で、2級くらいから4級くらいに落ちたカンジ。
(そもそも1級じゃないとこがまた)
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