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西の魔女が死んだ

西の魔女が死んだ (新潮文庫)西の魔女が死んだ (新潮文庫)
梨木 香歩

新潮社 2001-08-01
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梨木さんのデビュー作。
ストーリーの完成度はやや物足りなさを感じないでもないのだが、
自然というものにくるまれた透明な世界観は
この頃から傑出していたのだなと思わせるものがある。

突然の祖母の訃報から話は始まる。
その孫である少女は2年前、登校拒否から
祖母と一緒に暮らしたことがあった。
イギリス人である祖母は日本人の祖父と結婚し、
祖父の死後はそのまま片田舎でひとり暮らしていた。

小さな畑からとれた香草をはさんだサンドイッチ。
摘んだ苺を煮詰めて瓶にいれたジャム。
大量のハーブをつけこんだお茶。
異国風の風習をもってさまざまなものを作り出す祖母は
まるで「魔女」のようだ。

祖母はにやりと孫に微笑む。
「───私の祖母は、本当に魔女だったのですよ
 貴女も魔女修行をしてみますか?」
たった一ヶ月ほどの祖母との生活を、少女は
緑の色や風の音、空気の匂いまで鮮明に思い出していく。

不思議話ではないと思う。
思春期の感受性と言う視点からみた「小さな世界」の話だ。
きっと祖母も嫌な隣人も、ごく普通の人なのだ。
けれどいろいろな絡繰りがまだ見えていない少女からみた世界が
とても初心(うぶ)で、輝かしい。

そういう意味では、ストーリーが少しばかり拙いことも
「未完成」を上手く表現した作品と言えるかもしれない。

これを読んで一番にイメージしたのは、自分のばーちゃんの住居だ。
三重県のド田舎だから、無論こんなに洒落たものではない。
けれど車や電車で何時間もかけてばーちゃん家へ行くのを、毎年心待ちにした。
周囲は山と川で、ホントに何もない。
だがばーちゃんは「なんぞ無いかいなー」と言って
山や畑から何かを持って来て、めっちゃウマウマのゴハンを作るのだ。

ばーちゃんが煮詰めるのはジャムじゃなくて佃煮だし、
ゴハン党だったから朝からほかほかの白飯だったし、
子供にも渋くてあつーい日本茶を注ぐ。
けれどばーちゃんが作るものは何でも、吃驚する程ンマイのだ。
だから、主人公が祖母を「魔女」と呼ぶ理由が少し分かる。

ウン十年の経験値と皺の多い顔を持った「母の母」は
子供にしてみれば「魔女」なのだ。
ガマ口から小さく折りたたまれたお札が出るのも不思議だったし
黒い粉を振りかけて髪を染める姿も不思議だった。
普段着のモンペとお出かけ用のモンペの違いも不思議だったし、
無条件で自分の味方をしてくれる愛情も、不思議だった。

自分のばーちゃんはまだ健在だ。
けれどあの頃のなんでもできたばーちゃんはもう居なくて
小さくて車椅子に座りきりのお婆さんになってしまった。
ばーちゃんが魔女をやめたのではない。
自分がばーちゃんの魔法を必要としなくなったのだ。

人によってこの本の捉え方は違うかもしれないが、
あの頃の確かに魔女だったばーちゃんと
その「小さな世界」に居た自分をふと思い出させる本なのだ。

個人評価:★★★★

しんみりするような評の後で恐縮ですが
ばーちゃんは今も看護師さんに嫌がられるくらい
マシンガントークをぶっ放すレベルで元気です。


てなわけでばーちゃん話。






妹曰く。



コレが残念なことに、似てた。(爆)



妹は数年ETと共に寝起きしてた。
ばーちゃんとは1年に1度会えるか会えないかだったから
心の慰めにしていたのだろう。

数年後ばーちゃんに聞いてみると
「ちょっとええって思ったけど、ホンマ似てたしな」と言う程だったから
ホントに似てたんだコレが。(笑)
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