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号泣する準備はできていた

号泣する準備はできていた (新潮文庫)号泣する準備はできていた (新潮文庫)
江國 香織

新潮社 2006-06-28
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江國さんの作品はまだ数冊しか読んだことがないが
いいなあと思う時と、わからんなぁと感じるときと差がある。
正直なところ、この本は「わからんなぁ」の方である。

このインパクトあるタイトルから手に取った人は多いと思う。
短編集なので中身よりも、自分がなぜ
「いい」「分からん」と感じるかをちょっと考えてみようと思う。

江國さんの良さは、文章表現にあると思う。
12の短編はどれも既婚者や離婚経験者、または妙齢の女性を主人公に
若い頃ほど単純でなくなった複雑な心のヒダというか
ヴェールにかかったような「女性」イメージを上手く掴んでいる。

有体に言えば、女性本人ですら
「そんなこと言われたって自分にも分かんないのよ!!」
と言ってしまいそうな何かを、日常の何気ないアイテムを絡めて
「とても近い」と思わせるような細やかさがある。
女性だけでなく男性が読んでも、曖昧に書かれていることも含め、
「何処か不可解な女性」と言うイメージに
「とても近い」と思わせる巧みさがあるように思う。

この近似値が秀逸なのだと思う。
多分だが、これは若い女性が読んだら
「もっと大人になったらこれが分かるのかも」と、
妙齢の女性には「もう少し若い頃ならそう思ったかも」と
何センチずれていても、同じ軌道上にいると思わせるところが。

多分自分が恋愛小説が得意分野でないことが原因なのだと思うが
占いを読んでいるような感覚に似ているのだ。
あなたはこうでしょう?でもこんなとこもあるわね、と
近くとも遠からぬ場所へ巧みに誘導させるカンジが。(笑)

や、嫌いと言う意味ではないのだ。
むしろそういうヒネた視点で読んでいるからこそ
江國さんの文章の妙に感心してしまう。
「熱帯夜」の同性愛の女性の愛情表現のくだりや
「こまつま」のベテラン主婦がぐっと前を向いて生きようとする姿は多分
ああ、こんなカンジなんだなと男女問わず理解できてしまうんじゃないだろうか。

1つ例をあげよう。1話目の「前進、もしくは前進のように思われるもの」は
夫と心の距離が出来てしまった主婦の心理描写だ。
満ち足りていると言うには夫から距離は遠すぎるし、
今の生活は捨ててしまいたいほどには大きく欠乏していない。
「心ならずも現状維持」をする主婦が、上手く描かれている。

愚痴にするにしても上手く愚痴にできないような曖昧な現状と理由に
「そう!そうなのよ~~!そんなカンジなのよ~!」という「近さ」。
別段解決した訳でない結末にも、ある種の「近さ」がある。
が、自分はこう考えてしまうのである。

現状維持は女の努力だけでされるものでなし、
男側には男側の言い分もあろう。
そもそも恋愛延長上の結婚にウンザリしている筈なのに
他の恋愛は違うっつーのもヘンな話だ。
レンアイじゃなくて、他の事を楽しめばよいではないか…、と。

繊細な心のヒダをアイロンで押し潰すような無粋さだが
「わからんなぁ」と思いながら、それはそれで発見があって楽しい。
この本の主人公たちは「何処にでもいる、もう若くはない女性」だ。
だが過去と今を自分のカラーでしっかり表現することで
あたかも銀幕の女優のように、そこに存在している。

ありふれた話にもみせかけて実は
自分の人生を決めるのは自分なのよ、と
江國さんはそんな本質も突いているように思う。

個人評価:★★★


昨日の続き。







「誰とでも寝るキティ」というネット上のツッコミを見たときは、思わずワロタ。





当時滋賀のような田舎ではC社の電波は届かないところが多く
しょっちゅうこの甲高い声が代わりに応対する。
心の平穏の為に、この声が出てきたら0.1秒で切った。

もうちょっと続く。
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