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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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氏神さま・春雨・耳学問

氏神さま・春雨・耳学問 (講談社文芸文庫)氏神さま・春雨・耳学問 (講談社文芸文庫)
木山 捷平

講談社 1994-06-03
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木山捷平。
明治生まれで昭和に没した文士の一人であるが
有名か無名かと言うと、まぁどちらかと言うと有名ではないだろう。
自分も初読である。

基本自分が読むのは現代作家の本が多いが
たまにこの時代の作家の書いたものが読みたくなる。
コーヒーや紅茶を毎日飲んでいると
たまにちゃんと急須で入れた熱い茶が飲みたくなるようなもので
なにかほっとするんである。

多分一番違うのは、日本という国の風景だろう。
奇妙なキャラクターにどんでん返しに次ぐどんでん返し、
感動の大巨編やミステリーやサスペンスも楽しいが
ごくありふれた男が主人公として描かれた
たった数十年のこの国の昔話は
時間の流れも状況もまるで違う異国の物語のようだ。

15編の短編はいずれも木山捷平自身を模倣、
もしくは主人公にしたもので、いわゆる私小説というやつだ。
本人が言うところの「三文文士」の生活は、決して派手ではない。
ネット世界ではつまらない書き込みを
「チラ裏(=チラシの裏にでも書いとけ)」と言うが
いうなればこれは「素敵なチラ裏」なのだ。

どれもよかったが、特に心に残った2編を紹介しておく。

「子に送る手紙」
書簡形式の小説だが、父親から子に送る一方のみで綴られる。
後書きを読むと、実際に木山捷平が父から受けた手紙を元にしているらしい。
農家を継がず、東京の学校に行ってしまった息子に対して
「帰ってくるな」「金は送れん」という姿勢を貫きながらも
訥々と細やかな手紙を送る父親に、胸を突かれる。

メールの時代ではないからこその、「父」が手紙から読み取れる。

「浜松の茶瓶」
や、これは話よりアイテム萌えかもしれないが、
この時代の駅では、「土瓶」に茶を入れて売っていたらしい。
それで酒の燗をつけると美味いと聞いて購入するものの
最終的には子供の玩具になり、果ては庭に打ち捨てられるのである。

【参考】汽車土瓶 ※別サイト

作品自体は時代を語るエッセイなのだが
「駅で買うお茶」にちょっとノスタルジーを感じた。
若い人には分からない話なのだが、
自分の小さい頃は「ポリ容器入り」の茶があった。
ちょっと前(と言っても割と前)まで缶入りの茶なんてなかったのである。



京都の祖父母の家へ行く折に、たまにこれを買ってもらう。
保温力もないし、お茶も旨い訳ではないのである。
だが僅か数十分の行程が、コレ1つでミニ旅行気分になる。
ペットボトルなら今でも買って電車に乗ることはあるが、
やっぱりあの高揚感は生まれない。

木山捷平の疎開や復員の実体験もあるのだが
悲壮の中にもどこかのほほんとした部分が感じられるのは
作家の器故なのかもしれない。
ほっとする。
静かで何もない時代が、じんわり文字から肌に馴染む。

昭和ノスタルジアただよう一冊。
目まぐるしい毎日の時間を、束の間止めてくれる。
(※注:平成っ子には効果がないかもしれません)

個人評価:★★★★


猫話続く。





いや、頬を殴られた訳ではないが、腕に生傷めっちゃできた(笑)。
まあ猫飼ってたらそんなもん当たり前だが。





お利口なんだかお馬鹿なんだかわからんが
こーゆーとこも含めて、ぬこかわええんだ。(´∀`*)
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