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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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こちらあみ子

こちらあみ子 (ちくま文庫)こちらあみ子 (ちくま文庫)
今村 夏子

筑摩書房 2014-06-10
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★を3つにするか4つにするかで悩んだが
本書の総評ということで★★★。
「こちらあみ子」「ピクニック」「チズさん」の3つの短編集。
表題作のインパクトが強すぎて正直、他の2作品がいまひとつに思えてしまう。

主人公・あみ子はおそらく、なんらかの知的障害を持っている。
恐らく、と言うのはずっとあみ子視点で話が進められる上、
あみ子自身が自分の「KY」に気付いていない為、ハッキリとは語られないのだ。
僕には数字が風景に見えると同じく「私たちからは見えない世界」の話だが
繊細過ぎるダニエルの世界とは真逆の、その鈍い無垢さに胸が痛くなる。

あみ子の説明は拙いながら、少しずつその概要がみえてくる。
父と母と兄の4人暮らし。
あみ子は小学生らしいが、学校に毎日は行っていないようだ。
登校拒否というより気分次第で、忘れたりしてしまうのだろう。
だが家族はあみ子の「個性」を受けいれ、生活しているようにみえる。
特に2つ違いの兄は、よくあみ子の面倒を見ている。

母は家で書道教室をしているが、あみ子は入らないよう言いきかせている。
が、あみ子は何かとその部屋を覗くのだ。
のり君がいるからだ。
あみ子の目は、ただのり君を追いかける。
あみ子は想いの正体を知らず、15歳までずっとのり君を見つめている。

のり君は家族と違って「他人」だ。
あみ子とは一定の距離を保とうとするが、
あみ子はそんな空気を読まず、ぐいぐいとのり君に近づいていく。
仮のその「悪意」に気付いたとしても
恐らくあみ子は、明日にはそんなことは忘れてしまう。

ふわふわとして邪気のない、無垢な「異物」。
何とか家族の中で保たれていた「和」は
皮肉なことにあみ子自身によって歪んで隔たっていく。
兄は家を飛び出し、母は壊れ、父は寡黙となった。

それでもあみ子は変わらない。
まだずっとのり君のことを見つめ続けている。
だがあみ子は、のり君のフルネームすら知らない。
よく話しかけてくれた教室の坊主頭の子の、名前すら覚えていない。
家を出た兄の認識すら、少しあやふやになっている。
だがそのことをおかしいとも申し訳ないとも思わない。

やがてあみ子に、のり君に決定的に嫌われる出来事が起きる。
それでも「嫌われた」と言う衝撃は彼女を襲わない。
何せ彼女は恋と言う感情にすら辿り着いていないのだ。
幸福なのか、不幸なのか──
否、どちらとも感じてはいないのだろう。
ただその代わり、読者の胸に鈍くて重いものを残すだけで。

きっと彼女を排除したことで、父と母は少しずつ「普通」を取り戻していくだろう。
兄はどうだろう。のり君はどうだろう。
何処かで「異物」が取り払われたことを、安堵してしまうのではないだろうか。
新しく与えられた場所に、あみ子は戸惑う事も喜ぶこともない。
その図式を読んでいる読者だけが、苦さを味わう。

上手く言えない。
けれど最後に坊主頭の子との会話に、ふと思う。
結局は周囲があみ子に「何も教えない」ことが
あみ子を異物にしているのではないだろうかと。
あみ子は自己嫌悪と言うものを知らない。だから幸福で、不幸だ。
それが良いことなのか悪いことなのかも分からないけれど。

何かが「ずん」とクる物語だ。
読者のテンションによっては読みづらい本かもしれない。
それに比べてその「KY」を肯定している「ピクニック」と
余りに短い「チズさん」は言いたいことが曖昧で、薄っぺらい印象がある。
その辺が惜しいというか、残念。

解説は町田康氏と穂村弘氏。
的確な事を言っている筈なのに何だか分からなくなってしまう
町田節で現実に戻ってくる仕掛け。(笑)

個人評価:★★★


ここ数日、中二言葉に入れ込んでいる。(入れ込むなよ)
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この手の中二期間は自分にはなかったので、今履修する。(やめとけ)
ていうかまた仕事でフォトショを使わねばならん期間なので、
リハビリかねて中二に勤しんでみる。(この歳でそんな大怪我を)

■夏休みの課題が出来なかった言い訳
20140901.jpg

いやもう、この呪われし右手の封印を
仕事ごときで解くなんて、それこそ世界の破滅を招くわけよ。
つれーわー。世界の為に仕事できなくてマジつれーわー。
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