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羅生門

羅生門羅生門
芥川 竜之介

2012-09-27
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元ネタは今昔物語の「羅城門登上層見死人盗人語」。
生活に困って盗人になろうかと迷う男が
女の遺体から髪を抜く老婆に会うというシチュは同じだ。
が、細かいところが少しずつ改変されている。

原本では、遺体の女はその老婆の元主人なのだ。
だが死後の始末をする金もなく、ここへ置きに来たのだと言い
老婆は男に見つかると手を合わせて許しを乞う。
男はそんな老婆から身ぐるみ剥ぎ、盗人の人生を歩むのだ。

しかし芥川版では、老婆は悪びれる様子はない。
遺体の女には悪業があり、自分が奪うのは業だという。
それを聞いて、男は気が付くのだ。
──ならば老婆から奪うのも、業ではないか、と。
人のエゴを描いた作品と言われる所以であり、
またその分かりやすさから教科書の題材にもよく用いられる。

ところで芥川作品を読んでいる間に、「羅生門」の映画を見てみた。

羅生門 デジタル完全版 [DVD]羅生門 デジタル完全版 [DVD]
宮川一夫

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今回始めて見たのだが、ストーリーは「藪の中」そのものなのだ。
彼らの食い違う証言を、黒澤監督は「エゴ」として羅生門と照らし合わせた。
なかなか面白い合体作だなあと思いながら見終えたが、
はてさて、この「エゴ」とは何者だろう?

明治文学と「エゴ」は、割と密接な関係にある。
いわゆる私小説や自然主義文学といわれるものだ。
漱石の「こころ」や花袋の「蒲団」などは
「エゴ」を上手く読ませた代表作であろう。
だが芥川の書いた「エゴ」は、これらとはどうも違う気がする。

古典や神と言う題材を扱うためか
芥川の作品は第三者的な位置からテーマを扱っている感があり
エゴは「人間の汚さ」であり、「己の汚さ」とはしていない印象がある。
晩年はまた傾向が違ってくるが、それはさておき
芥川は私小説的なものを苦手としていたと考えられる。

純粋に物語という話筋を是とするタイプの作家だったのだと思う。
証拠と言う訳ではないが、この羅生門も実は一度結末を書き換えられている。
最初は「下人は既に雨を冒して、京都の町へ強盗を働きに急ぎつゝあつた」だったのが
「下人の行方は、誰も知らない」となった。
些細な違いだが、後者の方がぐっと物語に深みが増しているように思う。

逆に考えると、第一人称と三人称をまぜこぜにしたようなものではなく
きっちり三人称で書かれた小説でなければ
芥川は自分と言うものを出せなかったのではないか。
実際「上海游記」という彼自身の旅行記があるのだが
淡々とし過ぎていてガイドブックみたいなのだ。(笑)

晩年作品には少し自分のことを書いたものもあるのだが
結局彼は「漠然とした不安」を理由に、自ら命を絶ってしまう。
芥川がもっと我の強い人間であったなら、そうはならなかったろう。
けれどその感受性だからこそ、これらの改編ものが生まれたのだ。

彼は原本で「羅城門」であったのを、「羅生門」とした。
人が生きるためには、エゴと言う醜さすら必要悪なのだと
芥川はそう語っているのではあるまいか。
そんな己のエゴを出しきれず、彼が早世したのは皮肉でもある。

第1回(?)芥川祭はこれにていったん終了。
いずれまた、彼の晩年作もあれこれ考えてみたいと思う。

個人評価:★★★★


先日までパワポの仕事に追われていたので、お絵かきは休み。
と言う訳で、その一部をさらす。
(※音楽じゃないけど音がでるよ)

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まあ仕事かっつーと微妙なラインではあるのだが(笑)、
要はこれの作り方の手順をパワポで作っていた。
1からやると40枚くらい分になる。

しょーもないことでよく己の仕事増やしてる気がすんだけど
まぁいいよね。じんせいよりみちもだいじ。(ゴールも目指せよ)

滋賀は今日、花火大会なんだよねー。
東京来てから人が多過ぎて見に行かないので
自分の中で花火大会といえば、地元のアレなのだ。
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