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Author:はるほん
とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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六の宮の姫君

六の宮の姫君 (創元推理文庫)六の宮の姫君 (創元推理文庫)
北村 薫

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地獄変・偸盗 (新潮文庫)地獄変・偸盗 (新潮文庫)
芥川 龍之介

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「偸盗」「地獄変」「竜」「往生絵巻」「藪の中」「六の宮の姫君」
の六編入り短編集。
芋粥のように、潮干狩りのように
掘ればざくざくといろんな答えがでそうな作品と比べ
これらの作品群は埋蔵金探しとうか、
何処を掘ったら何が出てくるのか、ちょっと途方に暮れてしまう。

そんな折、北村氏の本作品を知る。
本好き女子大生が、実際の文学作品の「謎」を解く「私と円紫師匠」シリーズ作品で
まさにこの「六の宮の姫君」の巻があるという。
職場の近所の本屋を探して、その日にゲット。ありがたや。

さて、原作の「六の宮の姫君」は
貴族の姫の両親が死に、外界の繋がりを失ってしまう。
乳母がなんとか通う男を見つけ、ようよう暮らしていたが
男はやがて遠い国へ赴任してしまう。
必ず戻ると言う約束をするも、男は赴任先で妻子を持つ身となっていた。

男はその後すっかり零落した姫に再会するが、既に死の間際だった。
乳母が僧侶を引っ張ってくるのだが
姫はどうしても経を唱えず、そのまま息を引き取る。
その僧侶が、実は高名な上人だったというオチがつく。

自分は直感的に、ああ、姫はもう生まれ変わりたくないのだ、と
運命にずっと翻弄され、死後くらい仏から解き放たれたかったのだと
そう感じたのだが、やっぱりオチの坊主がよく分からない。
分からないと言えば、同じく本書の「往生絵巻」も微妙なオチがついている。

悪人だった男が、突然法師になる。
仏に会いたいと、一心に経を唱えながらただ西へ歩く。
物狂いと言われながら、彼はついに果てる。
その口には仏性の証である、白蓮華が咲いていたのだった。

短い話だ。
そのまますっと読み流してしまいそうになるのだが
これに正宗白鳥は「出来過ぎた話」というようなツッコミをいれたらしい。
青空文庫にある作家の手紙とかは自分もあまりキチンと読んだことがないが
研究対象としては面白いんだろうな。

と、自分の中でも曖昧な印象だったこの二作品が
北村氏の小説の中で繋がったのだ。
前の記事で、芥川が菊池寛と同名の小説・俊寛を書いたことをあげたが
ここでも菊池がのっそり登場する。

菊池は芥川より前に「頸縊り上人」という凄いタイトルの作品を書いている。
コレは手持ちの菊池本には入っていなかった。
えい畜生、また本を買わねばならんではないか。(#゚Д゚)
ともあれこれが、菊池の体験と原本「沙石集」を通して
菊池がこの改編物を書くに至った経緯を推理している。

更に「頸縊り上人」に触発された芥川が「往生絵巻」を書き
そこから「六の宮の姫君」が生まれたのではないかと言うのである。
もう脳内で花火が上がった。
文学世界で公式なのかどうかは知らないが、読んでてめちゃ楽しかった。

仏性を求める悪人と、仏となることを拒む姫。
まるで違う話でありながら、それは確かに対になっているのかもしれない。
そして繊細な話だとつくづく思う。
菊池なら「やかましい、とりあえず生きとけ」と一蹴しそうだ。(笑)
そんなこともあって、菊池作品もいずれ読みたいと思ったのであるが。

ありがとう、ありがとう北村先生。
シリーズ1作だけ購入とかしてスイマセン。
あとの本もいずれ読みますんで。

個人評価:★★★★★


部室がらみのおもひで。





二人でないと絶対持てないレベル。
その中にパンパンに紙ごみなどが詰まっていた。







不幸な事故である。
我々が馬鹿だから燃え移ったのではない。(´・ω・`)キリッ
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