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獣の奏者 3・4

獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)
上橋 菜穂子

講談社 2012-08-10
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3巻探究編と4巻完結編。
上橋さんが「1・2巻であの話は完結したつもり」だと言われる通り
実際既巻の2冊で十分に満足感があった。
なので正直、3巻を手に取るのを躊躇した。

既刊2冊で完結しているとは言ったが
闘蛇や王蛇の歴史や謎は、朽ちた歴史のように曖昧としていた。
それはそれで世界観を作ってはいたのだが
3・4巻ではこれを解明する内容になっている。

1・2巻でただ王蛇たちをあるべき姿に返したいと思っていた主人公の娘は、
今巻では既に夫も子供もあり、
国や政治のしがらみ、己の無力さ、世界の広さなどを年相応に理解している。
王蛇たちを知りたい、そして守りたいという思いが、
この世界平和の均衡と相反することに、彼女は煩悶している。
何より愛する人間がいることは、世界そのものを変えた。

戦争や平和という大きなテーマは、現実で解決できていない問題だけに
ストーリー次第で陳腐なものになってしまう恐れがある。(と、個人的に思う)
だが既刊分の隙間にあった「謎」を追求する形であったことで、違和感なく読めた。

終わらない物語のように描かれた作品が結末を付けるのだから、
やはり少しばかり作品の空気は変わっている。
キッチリ結末をつけたことで、作品自体が非常に雄弁になった印象がある。
良い悪いという意味ではなく、既刊で十代だった主人公が母となったからなのだろう。
「動物」と言うファンタジーを描いていた既刊よりもやや、
「人間」の心を描くヒューマンな内容へと、ストーリーは「成長」している。

余談だが、闘蛇や王蛇の習性を探るくだりで
「音の無い音」という表現が出てくる。
普通に考えれば超音波のことなのだろうが
シリーズを通して出てくる「生物生態」における
「理(ことわり)」でもあるような気がした。

女王蜂を頂点とした王国を作るハチ。
「種」という保存本能でナワバリ意識を変える王蛇。
植物を含む食物連鎖に、知らず関わっているアリ。
誰にも教えられずに生物は、見えない意図によって、
己たちの役目を果たし摩訶不思議な生態系を創っている。

非現実と超現実の間にあるSFと言う分野で
生物の神秘を感じるというのは、不思議な事だ。
否、だからこそそこに未知のワクワク感と
無垢な美しさを感じることができるのかもしれない。

SFの定義にはいろいろあるが、「サイエンス・フィクション」(=空想・幻想科学)
「すこしふしぎ」、広い意味では「スペース・ファンタジー」などとも言われる。
要は高文明や異世界という舞台が基盤なのだが
自分はその中で、ヒトという生き物が描かれているSFが好きだ。
システマティックな社会でこそ浮き彫りになる人間の本質というか、
ヒトというノンフィクションを描いたフィクションというか。

空想の中に多くの大切な現実がちりばめられているということから
この本は児童文学としても評価されるのだろう。
だが大人である自分達は逆に、戦争と言う狂気の中
無垢な信念を通した主人公の本当の強さを知る。

SFは「S(真理に迫る)F(フィクション)」でもあるのかもしれない。

個人評価:★★★★


シマケツ事件でおもいだしたこと。









なんだろう。ウチは海辺のデッキチェアー鬼門なんだろうか。
いざという時に睡魔に襲われる呪い的な。

聞いた話ではあるが、この二人旅行ネタで続けることにする。
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