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悪の経典 上・下巻

悪の教典悪の教典
貴志 祐介/文藝春秋





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蓮見は英語教師だ。
生徒達には「ハスミン」と親しまれ、PTAからの信頼も厚い。
高学歴な上にスポーツも出来るという
一見、理想を絵に描いたような完全な人間にみえた。

が、その実態は他人への共感を著しく欠いたサイコパスで
通常の教師なら、協調性のない生徒を何とか変えようとするところを
蓮見の選択はただ「排除」のみなのだ。
自分の王国を汚す人間は居なくなればいいと
躊躇いもなく、自分の視界から異物を削除するのである。
表面上は穏やかな微笑を浮かべながら。

順調に見えた蓮見の「王国建設」は、些細なことで綻びをみせる。
「完全」だったはずの計画に狂いが生じ
これまでの罪の露見を懸念した蓮見の頭に浮かんだのは
やはり「排除」一択だったのだ。

「サイコパス」という言葉を初めて聞いた。
なんか現代では「反社会性人格障害(APD)」と呼ばれるらしい。
「シリアルキラー」が個人の中の法則によって殺人を重ねるのに対し
ただ「心」が欠如しているために、あっさり人を殺してしまう。
と、こういう解釈でいいのかな。

以前にバトロワを読んだときの読後感に似ている。
次から次へと人が殺されるという展開で
アクション映画をみてるみたいで一気に読めるのだが
読んだ後に何も残らないと言うか。

歯止めのない殺人衝動という描写を、読者はどう読めばいいのだろう。
「命は尊い」というマトモな倫理観はそこには無い。
「コイツ生き残るかな、どうかな、あ、駄目だったか」
と、ゲーム脳みたいにただ死を追いかける読み方になってしまう。
死んだ人間に対しても、生き残った人間に対しても
特に悼みも生き残った喜びも特に感じないのだ。

この手の小説に倫理を求める訳ではないから
その善悪を問う訳ではない。
読みやすいかどうかで言えば、読みやすい小説だったが
再読はしないかなというカンジ。
そういう意味では、映画の方が面白いのではないかな。
ていうか、ハッキリ映画向きと言った方がいいかな。

サイコパスには憐みの余地なしと割り切るには
殺人者の「手が動かなかった」というくだりは
思わせぶりでそのまま終わった伏線だった。
その心情に踏み入った描写があれば
もう少し印象は変わったかも知れない。

とりあえず最後のネタ話は何のためにつけたのか不明。

個人評価:★★★
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