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茫然とする技術

茫然とする技術 (ちくま文庫)茫然とする技術 (ちくま文庫)
宮沢 章夫

筑摩書房 2003-04
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茫然とは。
漠然として掴みどころのないさまのことだ。
呆然と大意としては同じだが、
コチラはどちらかと言うと呆気にとられている感が強く
「茫然自失」という何も手に憑かない状態を「呆然自失」とは書かない。

思わぬ衝撃から受動的に「茫然」となるはずの現象が
「技術」とはなんとも奇妙なタイトルである。
まぁエッセイのタイトルなんだから、
本書を読んで自由自在に茫然とすることが可能になり
その結果、仕事の能率や記憶力が上がる訳でもなく、
TOEICで高得点が取れる訳でもない。

むしろ著しく日常のスピードを鈍らせ
今まで分かっていたハズのことが分からなくなり
まさに茫然とする羽目になるやもしれない。

ゲシュタルト崩壊と言う言葉がある。
ずっと文字を見ている内に、文字を文字として認識できなくなるアレだ。
(※視覚に限らず、聴覚や触覚でも起こるらしい)
同じく日常の中でなんとも思っていなかったものを
「!?」と言う視点で、著者がネチネチとほじくったもの(笑)だ。

例えば「スタミナ」「デラックス」「ウルトラ」と言う言葉に
どれだけの威力と説得力があるか。
「ぶらぶらする」「小走りする」ことの真意。
「16倍速」という基準とは何か。
新幹線で携帯電話の使用は原則禁止されるのに
ガマの油売りはなぜ禁止されないのか……等々。

エッセイだから解答ではない。
著者が脳内で思ったことを垂れ流しているだけである。
だがこの視点に、個人的に非常に共感が持てた。
何故なら自分も日常に「?」と思う事が多々あり、
なんらか答えがある筈だとアレコレ考えることが多いからである。

例えば本書でも出てくる「デラックス」。
最近ではもうデラックスと言えばマツコという
熟語にもなりつつあるが(※注:それは熟語ではありません)
コレは上手い芸名だとつくづく思うんである。

類義語に「ウルトラ」「スーパー」「超」「ハイパー」があり
他にも「ゴージャス」「ミラクル」「エクストラ」なども同意で使える。
しかし「ウルトラマツコ」なんぞでデビューした暁には
恐らく顔カメラをつけてバンジーで放り投げられたり
辺境国でゲテモノを食ったりという、芸人の登竜門をくぐらねばならない気がする。

「超」では高年齢層のウケがわるそうだし
「ゴージャス」では小林幸子2号になるやもしれぬ。
何よりどれもこれも、そこはかとなく一発芸人みたいなニオイがする。
この全てを凌駕して、あまりある「デラックス」ですよ奥さん。

著者は「デラックスたわし」という例を挙げているが
デラックスは「機能的」に優秀という意味ではないのだ。
「何か分からないけどスゴイ」という可能性なのだ。
だからたわしが強力に汚れを落とさなくてもいいのである。
ひょっとして羽毛のような柔らかさかもしれず(駄目じゃん)
幻のたわし職人が作り、30年寝かせたかもしれない(駄目駄目じゃん)

昔から存在し、今も不思議な説得力を放つ言葉。
さらにそこに夢がある愛がある。
そしてデラックス・マツコではいけない。
マツコ・デラックスという順番だからこそ
彼女(彼?)が「デラックス」と言う文字に食われないのだ。

なんだこれは。マツコ・デラックスの書評なのか。

いやいや、こーゆー気づきって大事だと思うのだ。
振り返れば奴がいるように
辺りを見回してみれば、世界は不可思議に満ちている。
いちいちツッコんでたら、退屈しているヒマなんぞない。
毎日面白くてならんわ畜生。

さあ貴方も認識のゲシュタルト崩壊で、毎日が楽しく!
なる?

かもしれない。

個人評価:★★★

※エッセイだからといえばそうなのだが
どうせなら言葉にツッコむシリーズでまとめてくれたら
もっと面白かったのになーと、と星★★★で。


ゲシュタルト崩壊で思い出した。

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子供の頃は確かに随分と几帳面なお子様だったので
何か心の琴線に触れるものがあったのか。

今は程よくいー加減に育っていて、よかった。
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