プロフィール

はるほん

Author:はるほん
とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

10月 | 2017年11月 | 12月
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -


twitter
検索フォーム

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-

Comment

Comment Form

Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
-

Trackback

Trackback URL

389

あの道この道

あの道この道 (文春文庫)あの道この道 (文春文庫)
吉屋 信子

文藝春秋 2005-01
売り上げランキング : 245913

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


以前に吉屋信子集 生霊を読み、
なんとなく読後感がよかったので、別に1冊読みたいと思っていた。

自分が読んだのは怪談だが、吉屋信子の作品としては
どちらかというと例外作品を読んだっぽい。
(まあ怪談としてもある意味、例外作品っぽかったが・笑)
女性を主人公とした読物や、少女小説が有名なようだ。

……ん?少女小説ってなんだ?と思っていたところ、
本屋でこの素敵に大正浪漫的な表紙を見つけたので
む、これはそうだろうかと手に取り購入。
────少女小説。なんとなくキヨラカな結界を感じる語感だ。
逆R18というか、オッサン立ち入り禁止の看板が立っていそうだ。

むぅ、少女漫画などに軽度のアレルギーがある自分に
果たしてこのジャンルが読めるだろうか?
読めば眩暈・動悸・息切れを引き起こし、はては
血反吐を吐いて喉を掻きむしり、絶命することになりはしないか。(しねーよ)

否、それでも我はこのジャンルに挑まんとす。
登山家が山があるからその頂を目指すように
本読みは本があれば、そのページを開くものなのだ。
例えくしゃみ鼻水鼻づまりが起ころうとも(花粉症か)
最終章までいざ行かん…!

結果的なところを言うと、本書は本当の「少女小説」ではない。
少女を読者対象にしたことは間違いなさそうだが
当時のヲトメ心をハラハラドキドキさせるドラマ小説というか、
今でいうライトノベルの先駆的な作品ではないか。
実際コレが、後年「乳姉妹」というドラマになっているらしい。
(※ちちしまいではなく、ちきょうだいである)

秋の暴風雨のその夜中 二人の嬰児生まれたり
同じ海辺のその里に
一人は広き別荘に 一人は狭き賤(しず)が家に
この世の光浴び初めぬ



文語調なのはここだけで、本書自体は平易な口語文で書かれている。
要は同日同時刻に生まれた、身分の全く違う少女二人が
取り換えて育てられてしまうという話だ。
いわば童話「王子と乞食」的な内容なのだが
読んでいて思い出したのは「小公女セーラ」の方だった。

一言でいうと、ベタである。
だがベタもここまで極めるといっそ眩しい。
小公女セーラが流転していく人生にも、美しい心根を失わなかったように
期待通りに美しさを発揮する主人公が、余りに神々しい。
あああああ目がァ!目がァ!!見ろ!まるで私がゴミのようだ!
(↑引き換え、こんな時にもヲタク心を失わない汚いヲタクであることよ)

これ以上のあらすじは記す必要がないであろう。
ストーリーは恐らく読者の思った通りにすすみ
1ミリの軌道のズレもなく、その美しさを見せつけてくれる。
きっとこの頃の少女たちは、1頁ごとに胸を震わせたのであろう。

嗚呼しのぶさん(主人公)はどうなるのかしら。
千鶴子さんは本当に酷くていらっしゃる。
けれど神様は、しのぶさんの心の美しさをちゃんと見ていらっしゃるわ…!
その洗浄力たるや、洗車マシーンに放り込まれたが如く、
読み終えた頃には汚れた大人には美しすぎて、もう明日が見えない。

いやいや、本当に違う意味で面白いのだ。
読み手は本に「意外性」を求めがちだが
圧倒的な美しさにはむしろ「予定調和」を求めるというか
読後には存外なほどの満足感がある。

少年漫画などは「正義が勝てばよい」というスタンスだが
少女漫画というのは「八方すべてが丸く収まる」
ことこそが幸福であり、最高のオチなのかもしれない。
最近の小説は中性的というか、男女の垣根を感じることが少ないが
この時代は本当の意味で「女性向け」という違いがあったのかもしれない。

吉屋信子では「花物語」が少女小説に位置づけられているようだ。
コレは改めて、興味をもって読んでみたい。
女子高生を遠くに見ゆるオッサンみたいなキモチかもしれんが。

個人評価:★★★


おかん&おとんネタで。

20140120-1.gif

20140120-1.gif

20140120-1.gif

たまたまこの日、自分は外で飯を済ませてしまい
この場に居合わせなかったので、後で妹に聞いた次第。

20140120-1.gif

20140120-1.gif

この後、食卓に訪れた悲劇とは!?────続く。
関連記事
スポンサーサイト
0

Comment

Comment Form

Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
0

Trackback

Trackback URL

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Return to Pagetop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。