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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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冬の鷹

冬の鷹 (新潮文庫)冬の鷹 (新潮文庫)
吉村 昭

新潮社 1976-12-02
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Q:解体新書を訳した人は?
A:杉田玄白(と前田良沢)
日本史クイズにしてもかなり正答率の高い問題と思われるが
正確に言うと玄白は「編集責任者」であり、「訳者」ではない。
玄白が自力で訳したものもあるがかなり誤訳があり
良沢がほぼ一人で訳した解体新書には、遠く及ばないらしい。

実はこの本、読み始めてすぐ微妙な既視感に襲われた。
んー?この本読んだことあったっけー?
また二重買いしちゃったか?と思ったら、違った思い出した。
菊池寛の藤十郎の恋・恩讐の彼方にの短編集にあった
「蘭学事始」がこの二人の話だったのだ。

要は解体新書の翻訳にあたっての苦労話なのだが
そちらは玄白視点になっており
初対面でインテリ風の良沢によい印象を持っておらず
その高潔さに気おくれすら感じている風なのだ。
菊池作品は青空文庫でも読めるので、よければそちらをどうじょ。

主役の二人はひとまず置いて、東洋医学の話をしたい。(フリーダムかお前)

当時、鎖国をしていた日本では医学と言えば東洋医学であり、
いわゆる「五臓六腑」と言う考え方で、
五臓とは、肝・心・脾・肺・腎を指し
六腑とは、胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦を指す。
このうち「胆」と「三焦」は内臓ではなく、
今でいうと「神経」「リンパ」が近いだろうか???

医学というか陰陽の思想にも近く、身体の機能と考えれば間違いではない。
が、言わばこの循環をそのまま体内に置き換えているので
図にするとそれはもう滅茶苦茶なことになる。

【参考図】
5zou6pu.jpg

どう考えても痩せ形の人には不利な内容量である。(笑)
しかし西洋文明の入ってこなかった日本では
それが長く医学の常識として信じられていた訳だ。
まさに医師であった玄白や良沢はこれを見て衝撃を受け
死罪人の腑分け(=解剖)で確かめたというのは有名な話だ。

腑分けと言う単語が存在するのに
何故当時の日本で解剖がされなかったのか?
死はケガレに関わることであり、いわゆる部落階級の仕事だった。
よって腑分けといっても玄白たちが実際に行ったわけではなく
その様子を「見ていた」だけなのである。

この辺は自分もキッチリ知っている訳ではないのだが
「死んだ者=仏」崇拝の強い日本にあって、恐らく
解剖というものは野蛮な行為であっただろう。
腑分けされた臓器は、一説では薬として売買されたとも言われる。
要は「医学の進歩」の為の行為ではなかったのだ。

しかしこの衝撃の事実に玄白たちは、西洋医学どころか
外国語もよく分からない状態で、翻訳を決意するのだ。
当然辞書なんてものはないし、グーグル先生だっていない。
良沢がこう言ったのも無理はない。

まこと櫓も舵もない船で大海に乗り出すようなもの
茫洋として寄るべきかたもございませぬ



この時代、通詞といういわゆる通訳をする役職はあったものの
駅前留学のように簡単に学べるものではなく
親から子へ、一子相伝の外国語という形で伝えられるものであり
外国語を系統だてた学問システムが無かったのだ。
当然、翻訳が出来る人間など満足にいなかったろう。

しかしこの解体新書、多少の誤訳はあるものの
江戸の外国語レベルから考えると奇跡の完成度なのだという。
ちなみに「神経」「軟骨」はこの時に出来た造語である。
オマケに良沢がオランダ語を学ぶ決心をしたのは47歳になってからで
その後も他外国語の訳文を続けたとされている。
6年間英語の授業を受けた筈の現代人は、彼に土下座せねばなるまい。

さて無駄話が多くなったので、本書の話はかいつまんで。(ヲイ)
それだけの大業を成し遂げた二人だが
その人生はまるで解体新書の光と影のように違っていく。
いうなれば玄白は社長タイプで、良沢は研究家タイプだったのだろう。

本書は不遇の良沢にやや同情を寄せる形となっているが
完璧主義の彼が、以降の翻訳を世に残していないことを考えると
玄白もまた解体新書に必要不可欠な人物だったと言える。

それは確かに光と影あっての偉業であったと
彼岸で彼らが頷きあっていると良いと思った。

個人評価:★★★★


■ニホンジンならこうあるべき。
etagami14.jpg
                     答え:それは冬至です。

ハロウィンって10月の行事として
めっちゃ入り込んでるようでいて、よく分からん。
近所の玄関でカボチャ大王やらオバケ的な飾りを見るのだけど
別に子供が菓子をねだりに来る様子は無い。

物販よりコッチが醍醐味なんじゃろうに、ハロウィンて。
仮装した子供の口にぎゅうぎゅうお菓子を詰め込んでやるのが。(無理強いはいけません)

そんなん来たら熱いお茶と饅頭でもてなしてやんよ!
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