谷崎潤一郎おかわり3冊目。
「3杯目にはそっと出し」の格言もあるので
取り敢えずは一旦ここで谷崎終了。(どんな理屈だ)
前回の
鍵・癇癪老人日記はカタカナ文体だったが
こちらは古文調の文体になっている。
どうやら谷崎は雰囲気重視で、読みやすさは二の次であるらしい。(笑)
「吉野葛」は小説家がネタを求めて吉野へ行くのだが
亡き母の故郷だからとついてきた友人の話に、いつしか引き込まれていく。
この話は浄瑠璃や歌舞伎の話が土台になっており
谷崎の芸術知識の深さにも驚く。
うむむ、ただの変態ではなかったのだな。(立派な変態)
もともとは「葛の葉」の原題で書かれていたと言われる。
そう、あの有名な安倍晴明の出生の話だ。
これに「義経千本桜※」の話を合体させてあり
つまりは「母恋い」がテーマとなっている。
※鼓の皮に使われた狐の子が、親を慕って義経や静御前に付き従う話
ホントはもっと壮大な話らしいが、とりま重要ポイントだけ
自分の小説の為に吉野を訪ねた筈が
結局は友人の「母恋い」から「赤い糸」を繋げることになり
ちょっとしたファンタジー風味の話となっている。
「盲目物語」は滋賀に関係ある話なので、ちょっと期待しすぎた。(笑)
お市の方に生涯をささげた盲目の按摩師の話だ。
お市とは織田信長の妹で、大変な美人だったと言われる。
政略により浅井長政(滋賀県長浜市・小谷城主)の嫁となるが
非常に仲睦まじい夫婦だったとされる。
これが兄の天下取りによって夫を殺され未亡人となるが
その美しさ故、秀吉に惚れられることになる。(※俗説)
この市の娘が一昨年大河ドラマでやっていた「江姫」だ。
ちなみに長女の茶々は、後に秀吉の側室となる。
ともあれ市は秀吉を拒否して柴田勝家と再婚し
ここでも秀吉の天下取りの前に負け、遂には自害して果てることとなる。
盲目の按摩師は見えぬ目で、その生涯を見届けた思い出を語る。
按摩師はずっと、肌触りや声だけで市の美しさに懸想していたのだ。
うーん、これは個人的に惜しかった。
歴史を忠実に書くあまり、按摩師がただの語り部になってしまい
いまひとつ切ない恋心が伝わってこなかった。
これが谷崎の代表作だったりしてたら
長政・お市夫婦、ひいては滋賀の知名度もぐっと違ったろうに。
大体長政って、大概の戦国武将ゲームにも出てるのに微妙に知名度低くね?
当世の権力者・信長の妹までヨメにしてんのに。
娘の江はドラマにもなったっつーに、お父ちゃんときたら。
周囲ばっかり有名って立ち位置が、滋賀そのものを表現しているようで辛いわ。
なんかね、滋賀って「琵琶湖のある県」じゃなくて
京都の隣で通じる的なね…、ぶつぶつ。
いやなんか最後は違う話になってしまったが
少し間をおいて、またいずれ谷崎作品を読みたいと思う。
個人評価:★★★
旅行中に信長協奏曲の新刊出てたーーーーーーーーー!
痛恨のミス!!!(>'A`)>ウワァァ!!
明日!明日朝イチで買いに行く!!!!!!
忘れたころに、おかん太腕繁盛記

昔は畑をやっていたので、よくこーゆーものを送ってくれた。
まぁそれはいいんだが。

マジで吃驚した。
本気でおかんがボケたのかと思った。
いやだって皮食えないし、味もついてないし。

ラチがあかないので、ばーちゃんに電話して聞いた。


キレられて終わった。
我が母ながら、何が何だかよく分からない。
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