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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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浪人左門あやかし指南シリーズ

掘割で笑う女 浪人左門あやかし指南 (講談社ノベルス)掘割で笑う女 浪人左門あやかし指南
輪渡 颯介/講談社





by G-Tools



江戸時代物小説の味は、食い物・恋愛沙汰・人情話だと思う。
ほんの400年ほど前のことだと言うのに
これほど様変わりして、また同時に親しみに感じるのは不思議なものだ。

どれを読んでもそれなりに満足度があるのだが
悪く言えば大きな差を生まないという点がなくもない。
その中でも池波正太郎小説などは、この3つを満たした名作と感じるので
それもまた大御所ならではなのだろうが。

話はそれたが、第4の要素として「捕り物」があると思う。
3つの要素に+αとして組み込むか、どれか一つと取り換えるかは色々だが
要は事件解決という進行で話を進めるという形だ。
時代小説にミステリー風味を加えたもの考えてもいい。

とはいえ、現代と違ってPCや電車の時刻表や新種のウィルスは出せないので
トリックは非常にシンプルにならざるを得ない。
その所為か、最近増えたなあと思うのが「怪異」である。
いわゆる幽霊やらの超常現象がでるものだが
個人的には江戸ミステリーの延長で発生したのだろうと思う。

「浪人左門あやかし指南」はそのジャンルにあるものだが
要素で言うなら、酒・怪談話・師弟関係であろうか。
江戸時代小説のお約束がない上に
主人公自身が「幽霊なぞいない」と言い切っている。
怪談を人情話で結ぶのではなく、現実的な切り口で解決したのが
江戸物としては型破りで、またそこが非常に面白かった。

酒と怪談好きの剣豪・左門だが
その弟子にあたる刈谷は、左門の所為でオバケが大の苦手。
この師弟関係が、作品の大きな魅力である。
時代的にずいぶんライトな上下関係な気がしなくもないが
現代小説で先輩後輩であったら、この面白味は半減するだろう。
武士の時代であるからこそ、この奔放な師匠と
真面目な弟子の関係がくすっとくる。

「幽霊と言うものが出た時点で、人は思考を止めてしまう」
これはなかなかの格言で、ううんと唸ってしまった。
小説にしろ映画にしろ、確かにそういうものだと納得している自分がいる。
出ても不思議はないし、何が起こっても仕方がない。
それが出てきたら、多少の不都合は目を瞑らなくてはならない、と。

それを自ら否定し、飄々と怪異と対峙する主人公の姿は痛快である。
またその出来過ぎたイケメンっぷりをフォロー(?)するために
刈谷が面白いほどに腰を抜かしてくれる。
天晴なキャラ構成だ。

現在シリーズは「掘割で笑う女」のほかに
「百物語」「無縁塚」「狐憑きの娘」が出ている。
どれも面白い。

今後もシリーズのの面白さを続くことを願って

個人評価:★★★★
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