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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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生きて行く私

生きて行く私 (角川文庫)生きて行く私 (角川文庫)
宇野 千代

角川書店(角川グループパブリッシング) 1996-02-19
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宇野さんの小説はまだ拝読したことがないが
明治文豪の交友の中で、その名を聞いた覚えがある。

本書は宇野さんが生涯を振り返った略歴エッセイだが
これがまぁ、すごい。
通常の3人分くらいの人生を送ったかのような濃さだが
俗に「波乱万丈」といわれるような
不幸な出来事が次々に起こるような人生の意ではない。
恋も仕事も「思い立ったが吉日で毎日」とでも言おうか。
作家のエッセイというより、何篇かの小説を読んでいるかのようだ。

宇野さんは山口県に生まれ、直ぐに母を亡くした。
生涯職についた事が無い父と若い継母、兄弟たちと過ごす。
イントロからなかなかすごい設定だが
なんと彼女は10歳を過ぎたあたりで嫁に行くのだ。
と言っても、これは数日で家に戻ったようだが。

その後は教員となり、本人曰く
「色黒だったが、化粧をすると美人になった」とあり、超絶モテ系になる。
同僚の教員と恋に堕ちるも、当時ではいろいろ外聞が悪く
結果的に彼女だけが退職をさせられ、失恋をする。
そこで彼女は、恋の痛手と仕事を何とかすべく単身朝鮮へ渡る。

彼女は帰国してから、幼い頃に嫁に行った男の弟と結婚をし
更にその後、3回も結婚をする。
特にこの次の結婚は、「ちょっと出かけてきますね」と言って家を空け
そのまま違う男に惚れて同棲を始めたというのだから
呆れるのを通り越してホントになんだかすごい。

本書は数ページ×40数篇のエッセイのような形になっているので
1つの事柄に対して深くは書かれていないのだが
毎回が朝ドラか何かの予告編のようだ。
若しくは戦闘シーンの週間少年ジャンプだろうか。
毎号がクライマックスで「千代、どうなる!?」なアオリが入っているような。

が、これが恋愛遍歴ばかりだったら
自分なんぞは途中で飽きて読めなかったかもしれない。

彼女は日本初の女性ファッション雑誌を立ち上げるという
ビジネスで成功をおさめた人物でもある。
成功から場所を転々として累計13もの家を建てるのだが
脱税から一転、借金にまみれて苦労をしたエピソードも入っている。
また歳を経てからは、別れたご主人(達)の死や御生母のことにも触れられている。

多くの浮名を流すようなライトさと同時に
終わった恋にも深い愛情を抱く一面があるからこそ
ただの「コイバナ」や「自慢話」(笑)ではなく、
ちゃんとエッセイとして昇華されているのだ。

5回も6回も結婚するなど、面倒そうで御免だと思うが
彼女の交友関係は、羨ましいと言うレベルを通り越している
横山利一や谷崎純一郎、萩原朔太郎に吉屋信子
梶井基次郎や三島由紀夫がさらりと出てくるのだ。
志賀直哉と雀卓を囲んだこともあるらしい。(笑)

若い頃に彼女が女給をしていた店に、
芥川龍之介が来たこともあったらしい。
芸能人を外で見ても「おお」と思う程度だが
芥川だったら大騒ぎするわ自分。ツイッターで
「芥川が!芥川が!細いよ!頬コケてるよ!
 目つき悪いよ!やばいモノホンだ!!」って拡散しまくるわ。

先日書いた珍品堂主人でも思ったが
文豪と呼ばれた作家たちが逝去したのは、わりに最近だったりする。
彼女は平成8年に、この世を去った。エッセイの後ろの方にも、
「明治・大正・昭和と生きてきたが
 まだ次の時代を見たいと思うのは欲深なことだ」とあったが
少なくともその願いは叶った訳だ。

無論、エッセイで一読できるような人生ではなかったろう。
波乱に満ちた人生分だけ悲喜こもごもあったろうが
それをすべて飲み込んで、まだ先を見たいと語った彼女の前向きさは
手に取るに値する作品だったと思う。

個人評価:★★★★


ちょっとサボり気味ですませ。
仕事の方はまあぼちぼち片付いてきたのですが
祖母が緊急に手術入院してしまい、既に半キトクの状態となりました。

今日は休みなので、今から新幹線乗って見舞いにいってきまふ。
明日は休めないので、取り敢えず日帰りで。

まだ意識もあるらしいので、詳しくは書きませんが
彼女も宇野千代さん程ではないにしろ
なかなかに波乱に満ちた人生を歩んだ人でありました。
沢山の兄弟を抱えて苦労して結婚したと思ったら
ジーサンは酒飲みの遊び人で(笑)
離婚してからもまぁいろいろとアレだったようです。

タイミングよく宇野さんの本を読んだのも
何をかいわんやというヤツかねえ。

じゃ、ちょっと行ってきますねぃ。(´∀`*)ノシ 
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