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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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漱石の妻

漱石の妻 (講談社文庫)漱石の妻 (講談社文庫)
鳥越 碧

講談社 2013-06-14
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漱石夫人は悪妻である。
─────というウワサを勝手に立てられた、と言うのが
現代では一般的な見解である。

噂の元ネタになったのは、恐らく
漱石夫人が後世に出した「漱石の思ひ出」であろう。
夫人が執筆したのではなく、娘婿が代筆したものであるが
それまで「吾輩は猫である」「三四郎」「坊っちゃん」などのヒット作を生み
弟子として多くの名文士を送り出した大文豪が
実は精神を病んでいたと暴露したのだ。

漱石はいわゆる「恥かきっこ」で
そのまま養子に出され、その養父母が離婚してまた生家に戻るも
金銭問題などで長い間揉めていたとも言う。
そんな境遇の所為か、漱石は非常に真面目な性格で
ともすれば真っ直ぐすぎて、融通の利かない部分があったようだ。

一方、漱石夫人は「お嬢様」で
金銭感覚や家事にも当時ではルーズな部分があり
それも「悪妻」と評される原因にはなっているのだろう。
結婚当時は漱石は片田舎の教師であり(これが「坊ちゃん」の下地とされる)
夫人は一人目の子供を流産して入水自殺をはかるなど
波乱含みの夫婦生活のスタートであったっぽい。

その後漱石は、2年間の英国留学を命じられる。
ここで神経を衰弱させ、幻聴や被害妄想などの症状が出始めたらしい。
まめに手紙を出す漱石に対して、夫人は筆不精であったようで
これまた悪妻伝説を助長しているのかもしれない。
夫人は夫人で2人の子供を抱えており
実家が没落するなど生活も困窮し、余裕もなかったのだろうが。

「漱石の思ひ出」は現在、手元にないのだが
芸能人の暴露本のようなモノではなく、
「旦那はちょっと困った人でしたのよ、おほほ」くらいのモノだったと記憶する。
本書は「漱石の妻」視点で「漱石」史が順を追って語られており
作品が書かれた時代や背景なども分かりやすい。
が、少々綺麗にまとめられている感も拭えない。

夫婦とかそういう事を抜きにして、日本では
「故人を悪しく言わない」事が暗黙の了解となっているし
まだ男尊女卑が根強い時代であったから、
確かに夫人は、当時では少々変わった奥さんではあったのだろう。
まぁこれは私見なのだが、「悪妻でない」ことにあれこれ理由をつけると、
却って言い訳に聞こえてしまう気がする。

これも勝手な想像だが、夫人は別に
自分の身の潔白を証明したかった訳ではないのだと思う。
生前の漱石は、弟子と言うより熱狂的シンパに囲まれており
あまりにしょっちゅう家に来るので、面会は木曜のみに限定し
それが「木曜会」という弟子の面々になったのは有名な話だ。

が、漱石の人柄ゆえか、弟子たちは皆
「オレだけは特別にちまいない」と木曜以外にも来るので
あんまり意味のないネーミングであったらしい。
小宮豊隆や寺田寅彦は「漱石好き好き先鋒隊」でもあり(笑)
夫人を悪妻にしたてた根源とも言われる。

夫の癇癪や暴力に耐え、家を守り子供を育てたと言うのに
漱石の文学才能だけを褒め称え
「奥さんだってお(笑)」と言われれば、それは腹も立つだろう。
日本の大文豪でもない、ありがたい大先生でもない、
私しか知らない「困ったちゃん亭主」もいたのですよ───、と
夫人はちょっと言ってみたくなっただけではあるまいか。

だから別に夫人に悪妻要素があったとしても、いいと思うのだ。
そりゃ漱石も「うちの愚妻は」的な事は言っただろうが
今の時代でも、芸人がおかんや嫁をネタにするようなもので
そんな深刻な話とも思われない。
無論、暴力は弁護する余地はないが。

癇癪持ちの亭主を乗りこなすには
悪妻という鎧を装備せざるを得ない部分もあったのではないか。
もしくは悪妻であったからこそ
最後まで寄り添えたところもあったのかもしれない。
夫婦の事は夫婦にしかわからないのだ。

なんにしろ、「困ったちゃん」部分があるからこそ
私小説というのは深みと妄想枠を経て、また違う味がでる。
万一、そこまで考えて夫人が暴露をしたとしたら
これはもう「良妻」としか言いようがないのではないか。

個人評価:★★★★


うちのジーサンが、酒を飲んで大暴れする人であった。
が、怒られるとしゅんとなり、素直にいう事を聞く面もあったから
(そういう意味では漱石より幸福といえる・笑)
身内には悪気が無いことはよく分かる。

若い頃はバーサンとのバトルも大変だったらしいが
今はすっかり大人しくなったというか
入院してそろそろお迎えがこようという事態になっている。
もう自分の娘も孫も分からない状態だが
バーサンだけは分かり、頼りにしているのを見ると
やっぱ夫婦ってこんなもんなのかと思う。

見るからに強面のジーサンで
大正の男という感じなのだが、意外にも犬が恐い。
自分は初孫で家も近いので、小さい頃はよく来ていた。
何をするでもなく数時間すると帰るのだが、ある日
玄関向こうでジーサンの姿が固まって、動かない。

何だろうと思って出てみると、近所の犬に向かって
石を掴んで投げようとしているので、ぎょっとした。
自分「じーちゃんアカン。●●さん家の犬やから」
爺 「じじじじじーちゃんはいい犬キライなんや!!」(←吃音がある)
自分が犬を抱えている間に、ジーサンは自転車で退散するのである。

それでも孫見たさに、また数日すると来るのである。
困った御仁ではあるが、憎めないのだ。
かつて病院で「もうウチでは面倒みられません!」と言われた人だけど。(笑)
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