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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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すいかの匂い

すいかの匂い (新潮文庫)すいかの匂い (新潮文庫)
江國 香織

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夏は好きだ。

理由は単純明快で、寒くないからだ。(単純通り越して頭悪そう)
むんむんした熱気にベたつく肌に
一筋汗でも流れようものなら、ドゥフフw暑いww暑いでござるww
ビバ湿気でござるコポォwwwとか思う。

まあそんなマイナー嗜好はさておいても
夏と言う季節には、不思議といろんな思い出が絡まっているように思う。
夏だけに行ける場所や、その時にだけ食べるもの。
その場所でだけ会える人や、その折にだけ聞こえる音や、その匂いなど。

他の季節も条件は同じ筈なのに、夏は少し違う。
「夏休み」という特別な期間が生みだすのかもしれないし
普段よりきつい日差しが、それらを余計に脳に焼き付けるのかもしれない。
ソーダ味のアイスやでっかいカブトムシ、
お気に入りのビーサンにタオルケット、
花火の火傷、足の生えたオタマジャクシやら。

毎年、見ようと思えばみえるものでありながら
きっとあの時見たものは、今の目に同じには映らないのだ。
夏には何処か、そんなノスタルジックな何かが含まれている。
「すいかの匂い」もそんな作品だ。

少女の過ごした夏休みを題材にした、11篇の独立短編集。
だがそれらの日々は、「楽しかったです」「面白かったです」というような
クラス全員で申し合わせたかのような課題作文のオチのように
担任の先生を苦笑させるようなものではない。

むしろ少々、眉を潜めさせてしまうかもしれない。
わんわん鳴く蝉の暑苦しい声を離れて
薄暗い台所のひんやりした床にうつ伏しているような
微妙に不健康な温度差がそこにある。

だが主人公たちに、微塵の邪気もない。
その目線はただ無垢であり
扇風機の羽根や新幹線の風景やカルピスの薄さ、
おはじきの模様や虫の死骸、洗濯ばさみが揺れる様子を
克明に焼き付けて、読んでいる者に遠い夏を思い出させる。

自分のアンニュイな記憶。それは棒アイス。
夏はよく近所の菓子屋に買いに行ったものだった。
平べったい棒に「あたり」の焼印が押してあると
もう1本的貰える的なそれである。

これが小さい頃は、何故か結構に当たった。
で「あたり」が出たと言うプレミア感が嬉しかった余り
それを綺麗に洗って、宝物箱にしまう。そして──────
そのまま 忘 れ る 。

もう馬鹿かと。
ドングリ埋めて忘却するリスかお前はと。
後年、そんなこんなで20本くらい溜めたものを見つけた時と来たらアナタ。
若き日の過ちへの狂おしい焦燥と
半ボケしてるバーチャンが未だこの事を繰り返し言うアンニュイ。
オマケにそれでクジ運を使い果たしたのか、今は当たりもしねぇ。

暑くて夏バテしそうな日にはこんな
ひんやりしたすいかの淡い匂いを嗅いでみませんか。
(お前のはちょっと違うんじゃね?)

個人評価:★★★★


「水の輪」という話が、心に引っ掛かった。
主人公が平気でカタツムリを踏み潰していたのを、
ぷっつりとやめるシーンがある。

小さい子供には、ままあることだ。
アリに絵具を塗ったり、猫の尻尾を引っ張ったりするようなもので
悪意ではなく、遊戯の延長でしたに過ぎない。
そのうち飽きるか、痛い目にあってやめるようになる。

これが後者であった場合、案外深く記憶に刻まれる。
三つ子の魂百まで、とはよく言ったものである。

自分の場合は、これが「蝶」だった。
小さい頃から虫を捕まえてくるのが好きで
セミやらバッタやらトンボやらを虫カゴに入れては
数日後には墓を掘っていたのだが、その時は何とも思わなかった。

が、ある日。
蝶を捕まえようとして、これがすばしっこくてなかなか掴まらなかったのが
滅茶苦茶に振り回していたら、取り敢えず網に入った。
その時にぶつかりどころが悪かったのか
手に載せた途端、蝶が死んでしまった。

それが死骸になってしまった瞬間が、直に掌に伝わって
全身鳥肌が立ち、その場で放り投げた。
何時もなら墓を作るのだが、とても凝視できず
そのまま家に逃げ帰ってしまい
以来、蝶は見るのも触るのも苦手である。

現在はゾンビ映画見ながら晩飯を食ってたりするので
自分の神経もよく分からないのだが
これも遠い夏の日のうすら寒い記憶である。
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