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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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200

風の歌を聴け

風の歌を聴け (講談社文庫)風の歌を聴け (講談社文庫)
村上 春樹

講談社 2004-09-15
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グラスの中の北極みたいな氷が奏でる音に合わせて
ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』を3回聞いて
この本を読み終えた。

何の本かって?勿論、村上氏のデビュー作だ。
かつて1Q84で、氏の作品が食べられないという偏見は捨てられた。
そして理解を深める為に心を無にして挑もうと
似非ハルキになってしまったという訳だ。

君は現実逃避だと笑うかもしれない。
けれど現実から逃げるのはすなわち、夢に挑む事と同義だ。
まるで口で溶けてしまうミント・キャンディみたいに軽薄だけど
喉につかえて出てこない言葉より余程いい。

ああ、この本はBOで手に入れたんだ。
いいや、ボンバーマンオンラインの略じゃない。
ブックオフだ。
クラッシックやオールディーズの世界の果てにあって
「本を買うならブックオフ♪」が延々と流れる不思議な空間さ。

本は直ぐに読めた。
僕の耳元を過ぎた風が、君の髪を揺らしたくらいに直ぐにね。
けれど、ちょっと素敵な出来事があったんだ。

白状しよう。
本は普通に読み終え、氏の世界観が
デビュー時から変わらずに在った事には驚愕した。
昭和70年代の日本とは思えないほどにライトで
アバンギャルドな独特のオシャレ感。
最初はそれだけだと思った。

が、最後の方のページに挟まっていた紙片が
この本は「食べ物」と「性」、そして「死」の
人間が避けては通れないもので作られていると気付かせてくれた。

それは去年の日付のレシートだった。
前の持ち主の忘れ物だろう。
本を読む人間は栞が無い時に、こんな無精をやらかしてしまうものだ。
これに豚コマ200gの値段が書かれていたなら、
この本は心のダイコンとごった煮になる羽目になっただろう。
(どんどん似非ハルキがアヤシイことに)

レシートは有名な本屋のものだった。
そこには「Saving priva」と言う文字が書かれていた。
そう、「Saving private Ryan」は、
映画「プライベートライアン」の原題だ。

「プライベートライアン」は
1人の二等兵を生かす為、8人が犠牲になる話だ。
美談と言えばそうだが、言い切ってしまえばすべて戦争の狂気で
人の命に価値を決めるなんて、そもそもおかしい。
残酷な話だな、と少々思ったのを覚えている。

本書の、散文調に紡がれる主人公の青春時代。
そのライトな文章の中に、たった1つ出てくる「死」が
まるでホラーのように生々しい。
だがそれはストーリーにも結末にも大きな衝撃は与えずに
主人公は淡々と自分の「生」を送る、
けれど彼の無関心さは、もう残酷という域から達観していて
悟りを開いた仏のようにみえた。

村上春樹と言う人は、神かも知れない。
信者になれるかなれないかは人次第だが
その言葉は、世の中の小難しいことを簡単に見せかけて
確かに不思議と深い場所へと届く。
自分は「宗教」として彼を見ることはないだろうが
「宗教学」としては、彼の作品に少々興味がある。

そんな不熱心な読者も悪くないだろう、と
細いキールのグラスを、夜に光る街と重ね合わせた。
(※嘘。そんなコトしたら恥ずか死む)

個人評価:★★★
■証拠写真
レシート



この本に出てくるデレク・ハートフィールドという作家は
村上氏の架空の登場人物であるのだが
この注文や問い合わせが実際にかなりあったらしい。

実際の本ですらあやふやな書名や
間違った作家名で混乱させられてるってのに
架空の本まで出てきちゃ、本屋さんも大変だな。(笑)

さー、明日から出勤だ。
結局やすみの最終日はいつもおうち仕事…。とほっ。
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