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とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

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194

夏草の賦 上下巻

夏草の賦 [新装版] 上 (文春文庫)夏草の賦 [新装版] 上 (文春文庫)
司馬 遼太郎

文藝春秋 2005-09-02
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子孫の方が書かれた長宗我部を拝読し、
長宗我部元親の小説を読もうとしてから早や3か月。
時の流れは絶えずして、我が決意のゆるゆるたる様であることよ。

今日はカレーの気分だと外に出て
結局冷やし中華を食べて帰ってくるように
本屋に行くと読みたいものが変わるのもあるのだが
題材的に少々心配だったのもある。

信玄が甲斐の虎なら、元親は四国の虎とも称される。
だが四国統一の夢も寸前にして潰え
時代が信長の死で終わりを告げた後は、豊臣陣営の臣下に下る。
大舞台である関ヶ原の戦いではすでに没し
いわゆる戦国武将としては、「時流に乗れなかった」組なのだ。

同じような境遇でも、伊達政宗のような特殊例もあるが
彼の立身は後世の大河ドラマのお蔭とも言える。(笑)
自力で後世に名を残そうとしたら
相当な武勲か、壮絶な死を遂げる以外の手は無い。
そのいずれでもない元親のストーリーを
司馬先生はどう創るのだろうか?

話は元親のもとへ輿入れする奈々から始まる
元親の妻は斉藤利三(※家光の乳母・春日局の父)
の異母妹であり、明智光秀の姪となる。
つまりは当時のイケてるスポットだった美濃から
土佐というとんでもないド田舎に嫁いだという設定だ。

「田舎に生まれたが故に、時流に乗れなかった英傑」
これが司馬先生の元親像なのだろう。
軍勢の風体はまるで山賊のようであり
軍馬も名馬を生む奥州産と違い、在来のポニーのような馬だ。
領主である元親が、茶すら飲めない生活を送る。

歴史にIFはない。
だが当時のA級武将に必須であったと思われる
図抜けた知略と政治力を手にしていた元親が
時流と地の利に立ち竦む様は、なんとも哀れだ。
自分が田舎者だから、余計にそう思う。(涙)
のっ、信長が安土で天下取ってたら
滋賀だってもっと有名になってたんだからねっっっ!!

華はない。
四国統一という栄華の頂点が目前にして崩れ
20年と言う戦の歳月が無に帰した様子は、容赦ないほど哀れだ。
その夢を託そうとした嫡子の信親の死に
元親が少しずつ老いを見せ始める。
だが何時の間にか読んでいる者は
在りし日の輝きを失いつつある老武者の姿から
目が離せなくなってしまうのである。

「男は、夢のあるうちが花だな」



表題に含まれる「賦」の字は
具象を羅列して書く散文のようなものを指す。
ドラマティックではないかもしれないが
タイトルからして、名もなき草が一瞬を生きた姿を
ただありのままに綴ったのだと語るようだ。

やっぱり司馬先生は読ませるなぁ、と
シミジミと感じ入ってしまうのである。

個人評価:★★★★


世間より1日遅れでGWに入りましたー。
ジャンプは昨日に買って読んだけど、感想は明日に書くです。
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