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【青空文庫】桃太郎

桃太郎桃太郎
芥川 竜之介





by G-Tools


日本において昔話と言えば
「桃太郎」を思い浮かべる人が多いのではなかろうか。
やっぱり自分も幼少時、この絵本があった。

しかしアイドルには常に、アンチも付きまとうものだ。
同時に桃太郎は、難癖をつけられる№1でもある。
桃から生まれるという奇異な生い立ちは当然
鬼ヶ島への武勇伝に不法侵入と強盗罪の容疑がかかっているのは
ネットでもよく聞かれるところである。

これに最初の公的ツッコミをしたのが、芥川龍之介ではないかと思われる。
以前でも書評を書いたことがあるが
芥川龍之介作品が好きで、一時はよく読んだ。
ウチにあった桃太郎の絵柄がどうも子供らしくない所為で
全ページドヤ顔だったのがなんとなく印象に悪く
芥川版桃太郎を読んだときは、思わず快哉を叫んだものだ。

芥川桃太郎も、鬼退治に行く。
だがそれは正義感といったものに突き動かされたのではなく
おじいさんのように芝刈りに行くとかチョーうぜぇ、
おばあさんの川で洗濯とか、ちょww有り得ないんですけどwww的な
非常にイマドキの若者らしい判断であったようだ。

おじいさんとおばあさんも、家にニートがいるのは体裁が悪いので
キビ団子まで作って、喜んで送り出すのである。
そんなニート太郎は歩きながら、社員を募集する。
応募要項/勤務内容:鬼退治(保険無) 勤務時間:応能力 
     給  与:キビ団子1/2   交通費 :自前

よく見ていただきたい。給与は団子1つではなく、半分である。
当然犬・猿・キジは抗議するが、何となく丸め込まれてしまう。
とんだブラック企業である。
ギスギスした職場環境を抱えたまま
取り敢えず一行は、目的地である鬼ヶ島へ到着する。

ここで意外な事実が判明する。
鬼は桃太郎に退治される理由が、さっぱり分からないのである。
どうやら彼は強面ながらも、真面目に生きてきたらしい。
搾取される弱者よろしく、財産を巻き上げられてしまう。
なんとも無体なことだ。

そこには「蜘蛛の糸」や「羅生門」のような
独特のちょっとヒネた人間観がある。
だがむしろ明解な話筋を読むと
彼は実は素直な人間だったのではないかと思えたりする。
無論勝手な想像だが、変人こそが作家の王道のような世界は
彼には生きにくい場所だったのだろうかと思ったりもする。

閑話休題。
結末で芥川は最大のミステリーとも言える
「桃太郎の出生にまつわる謎」にも迫っている。
ただのツッコミで終わらない辺りが、さすがである。

その昔、聖書で林檎は罪の象徴となったらしいが
桃から生まれた太郎も罪の権化であったのだろうか?
ならば不法侵入の嫌疑も致し方のないことなのであろうか。

昔話の奥深さは、あなどれない。

個人評価:★★★★


桃太郎にかけられた容疑に関しては、割と真面目に解釈されているらしい。
基本的には「鬼が人間ではない」ということから
桃太郎は然程重い罪には問われないという結論らしい。

一説には、桃太郎自身が人間ではないから
刑法の適用外という派もあるようだ。
人に非ずと言われた両者の思いは、いかばかりのものであろう。

二人が「行列のできる法律相談書」にでも出演したら
結構に面白い弁護が聞けそうなんだがなー。


という訳で、昨日の分の書評。ジャンプ感想はまた改めて。
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