プロフィール

はるほん

Author:はるほん
とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

09月 | 2017年10月 | 11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -


twitter
検索フォーム

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-

Comment

Comment Form

Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
-

Trackback

Trackback URL

167

死人を恋う

死人を恋う (光文社文庫)死人を恋う
大石 圭/光文社文庫





by G-Tools


二日続けて後味の悪そうな本で申し訳ない。
というか、これを書くのに昨日の浴槽の花嫁を読み返したと言うか。

自分が持っているのと、写真では帯が違う。
「あんまり怖いので、手に取ってもらえるか心配です」
と書かれており、どんだけ怖いのか気になったのだ。
ジャケ買いは然程しないが、帯買いはよくする。
本棚に占める帯付き本は(面倒なので外さないでそのままにしてある)
己の騙された歴史を見るようである。orz

大石氏は映画になった「呪怨」が有名だろうか。
当時は「リング」の後でホラー映画が流行っていた時期だったので
似たようなものを見た所為か、ストーリーが余り記憶に残っていない。
ただ白塗りでパンツ一枚だったことが妙に鮮明で
子役の少年には申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

そう考えると、本書の方はちょっと印象的だった。

父親が死んだ時からずっと引きこもりを続けていた「僕」。
何時しか母親も亡くなり、死を決意する。
そうして向かった山奥には、先客がいた。
年齢もバラバラの数人が車に乗り込んだまま、全く動きを見せない。

恐る恐る、車に近づく。
それは自殺サイトで集まった者達で、既に手遅れだったのだ。
「僕」はまるで眠っているかのような女子高生の遺体に惹かれ
それを家へと持ち帰ってしまう────。

要は、ネクロフィリア(=死体愛好者)の話なのだが、
自分がこの話を記憶に留めたのは
同じ素材を扱った殺戮にいたる病
内容は同じなのに、印象がまるで逆だったからだ。

「殺戮~」は明らかに狂気を描いてあり、
ある意味、分かりやすいエンターテイメント要素がある。
ストーリー的にも、自分としてはこちらに軍配があがる。
だが本書では、「僕」の目から見て
遺体が時間の経過と共に失われていく描写が際立っている。

あとがきを読んでみたら、成程
実際に著者が「死体を美しい」と感じた衝動を
伝えたくてこの話を書いたとあり、すごく納得した。
別に変な趣味をお持ちという意味ではなく
本当に死体の肌は、一定時間後は透けるような肌になるからだ。
それは祖母の葬式で、実際に見たからなんとなく分かる。

無論、そこからの「僕」のとる行動は
間違いなく異常なのだが、悲恋のようですらある。
性的な描写が無ければ、純愛とも見えるようで
理解したくないのにちょっと理解してしまった、とでも言おうか。
ホラーのもつ恐怖とはまた少し違う
生理的に微妙なラインに位置している作品だ。

2冊目を手に取ろうとは思わなかったが、記憶に残った本ではある。

個人評価:★★★


よく過激なゲームや本や漫画が
人に悪影響を及ぼすのではないかという論議を聞くが
半分当たっているし、半分はどうだろうと思う。

それを自分で可とするか不可とするかという
判断力の問題であるような気がする。
それには多くの経験値が必要だし
悪いものを全く摂取しないでの判断は難しい。
そういう意味では、判断がつかない年頃には与えない方がいいとは思う。

ただ、書評を通して本を読むようになって思ったのだけど
良きにしろ悪きにしろ、意図をもって書かれた話というのは、
やっぱり読んでいても何かが違う。
今回の本はオススメできる内容ではないが
それでも乱読気味の自分の脳に残ったのだから
純粋な意味で評価はしたい。

特に文学なんかは、作者の意図とパッションがぎゅうぎゅうに入っている。
昔は胃もたれして読めなかったものもあったが
これらも「お年頃」があるのかもしれんね。
関連記事
スポンサーサイト
0

Comment

Comment Form

Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
0

Trackback

Trackback URL

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Return to Pagetop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。