プロフィール

はるほん

Author:はるほん
とりあえず毎日本を読んでいるので、そろそろ脳内と本棚を整理してみようというココロミ。

カレンダー
プルダウン 降順 昇順 年別

10月 | 2017年11月 | 12月
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -


twitter
検索フォーム

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-

Comment

Comment Form

Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
-

Trackback

Trackback URL

158

記憶喪失になったぼくが見た世界

記憶喪失になったぼくが見た世界 (朝日文庫)記憶喪失になったぼくが見た世界
坪倉優介/朝日文庫





by G-Tools


坪倉優介氏は18才で交通事故にあい
一命は取り留めたものの、それまで記憶を一切失ったと言う。
ドラマにもなったらしいので、ご存知の方もいらっしゃるかも知れない。

記憶喪失というもの自体は、小説やなんかでよく出てくるが
実際の手記というのを読んだのは初めてだった。
成程、創作の中の記憶喪失というのは
視聴者向けに分かりやすくアレンジされているのだなと感じた。

恐らく、手記自体はリアルタイムで書かれたのではなく
後年に坪倉氏が思い出しながら書いたものだろう。
何故なら、氏は本当に記憶を失っていたからだ。
文字という物は勿論、物に対する概念まで全て。

ドラマの方は見ていないので、それが手記そのままだったのか
それとも感動ドラマに仕立ててあったのかは知らない。
無論、本人や御家族には言葉では言い表せない苦難があっただろうが
自分がこの本を読んで感銘を受けたのは
まっさらな子供の視点が非常に衝撃的だったからだ。

上を見ると、細い線が三本ついてくる。
凄い速さで進んでいるのに、ずっと同じようについてくる。
線が何かに当たって、はじけとぶように消えた。
すると二本になった。


冒頭で、坪倉氏が電車で自分の家へ連れられていくくだりだ。
最初は何のことか分からなかったのだが
線路に沿う電線だと気付いた時には、あっと声をあげそうになった。

そうだ。確かにそうだ。
自分も小さい時に、食い入るように車窓の外を見ていたはずなのに
何故すぐ分からなかったんだろう。
否、「電線」という言葉を代理で使うようになったから
視覚的な説明と一致しなかったのだ。

全体は6章構成になっていて
章ごとに御母堂が書かれた後記的な説明が入る。
それを読んで初めて、ああ、と理解できる状況もあるし
氏が語るよりも結構に深刻だったのだなと思えたりする。
だがそれらはどれも淡々とした補足のようであり
自分のことは一切書かれていない。

全ての記憶を失った息子は、疑問を感じると、
真夜中でもなんでも母親に聞きに来るのだそうだ。
ドラマのような都合のいい記憶喪失ではない。
言葉どころか、空腹や満腹も分からない。
自動販売機の使い方は勿論、お金という存在自体も忘れているのだ。
並大抵の日々ではなかったろう、と思う。

ずっと昔に体験したこと。
初めてエスカレーターやエレベーターに乗った日や、鏡を見た日。
漢字や時計の読み方を覚えること。
坪倉氏の幼い視点は、絵本から読む子供心とは少し違う。
それを読んで、その感覚がはっと頭の中に蘇る。
自分は違う意味で、記憶を喪失していたのだなと気付く。

坪倉さんは現在、草木染作家として独立されている。
数点の作品がカラーで掲載されており
何とも味わい深い色にほうとなった。

本を読む限りでは、記憶は戻っていないらしい。
だがきっと、一度真っ白になった記憶にそうしたように
坪倉氏の未来はこれからも
彼が作り出す色で染め続けられていくのだろう。

個人評価:★★★★


親戚の子供のこと思い出した。

今はフツーに育ってるんだが
小さい頃はちょっと言葉が遅くて
決まった単語以外はほとんど喋れなかった。
で、何か怒ったり訴えたいことがあっても
それを伝える術がなくて、余計にわんわん泣いちゃうんだ。

で、当時にできたファッションビルの名前を覚えたらしく
(関東で言えばマルイみたいな)
怒った時に「マルイ!マルイ!マルイぃぃぃぃ!」と連呼する。

可哀想なんだけど、吹き出さずにはおれん。
関連記事
スポンサーサイト
0

Comment

Comment Form

Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
0

Trackback

Trackback URL

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Return to Pagetop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。