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バイバイ、ブラックバード

バイバイ、ブラックバード (双葉文庫)バイバイ、ブラックバード
伊坂 幸太郎/双葉文庫





by G-Tools


本を読む際、タイミングと言うものがあると感じることがある。
若い頃に全然読み進められなかったものが
今頃読むとすんなり読めるようになっていたりすると
ああ、あの時はそのタイミングではなかったのだなと思う。

最近耳にしたことや読んだもの、ふと感じたことが
都合よく本の内容とリンクされていることがある。
ああ、この本を読むために
事前学習としていいタイミングで知ったのだなと思う。

つい最近、青空文庫のサイトに行ったときに
ふと思い立って太宰治の「グッド・バイ」を読み返した。
成程、と思った。
あれはこの「バイバイ、ブラックバード」を読むために
伊坂氏がもたらした伏線だったのだなあと。

主人公は星野一彦。
二股ならぬ五股をかけていたという恐るべし男である。
計算高いチャラ男かと思いきや、むしろぼんやりした人間で
寝ていたら寝癖がつきました的に
生きていたら五股になってましたというような様子である。
伊坂氏のキャラでなかったら、タコ殴りにされそうだ。

一方「グッド・バイ」は、有名な太宰治の未完作品だ。
こちらは五股ならぬ十股以上を同時進行させる田島が
妻子と暮らすために女性関係を清算しようと
キヌ子という絶世の美女を隣に置くことで牽制し
別れ話を切り出すという、これまたタコ殴りにしたくなる男だ。

またこのキヌ子は一癖も二癖もある女性で
太宰治作品の中でもかなりユーモアセンス溢れるものだが
これを伊坂流ユーモアでなぞってみたもの、と考えてよかろう。

本書でキヌ子に当たる人物が、繭美である。
キヌとマユという掛け合わせもちょっと小憎いが
美人ではない上に、四十八癖くらいありそうな女である。
もしこれが実写化されるなら
配役はマツコ・デラックスではらたいらさんに全部。(世代ギャグ)

太宰の「美人を目の前にしてグウの音も出ないようしよう」作戦は
ある意味正攻法だと言えなくもない。
だがこのマツコ・デラックスは明らかに邪道である。
しかも説得力があり過ぎる。
「君よりこの人を選んだんだ」と言われたら
女性は美醜のリング上で戦いのゴングを鳴らすより
人類の尊厳から考慮して、「マニアだったのね」と納得せざるを得ない。

いやだが、一彦はそんな計算高い男ではないのだ。
こんな見世物小屋のドサ回り営業みたいな事になったのには
ちゃんと理由があるのである。
という訳で、今回はこれ以上はネタバレしない。
随所に古いアニメネタが入っているのも、何となく楽しい。

個人的には、「グッド・バイ」を読んでから拝読することをオススメ。
下地を理解していれば、この結末にも納得がいくと思われるので。

個人評価:★★★★

補足:小説の中にも出てくるが
   「bye bye blackbird」は歌のタイトルだ。
   読んだ後に歌詞をちょっと検索すると
   ちょっと妄想補完のお役に立つかもしれない。


ついでなので「グッド・バイ」の簡単な書評。
あらすじは上で書いた通りだが、太宰は
田島という主人公の恋愛清算話というより
キヌ子という「男性と対等に立つ女性」もしくは
「男性を足蹴にする女性」が書きたかったのではないかと思う。

原作では、田島はキヌ子のお蔭で一人と別れるが
キヌ子に関しては非常に苦手意識がある。
美人なのに品が無く、親父ギャグも言うし大喰らいで
オマケに怪力で一度のされている。

だが取り敢えずこの作戦はイケると踏み
二人目にかかろうと言う事になる。
この時田島は無意識に、キヌ子に対して敬語を使っている。
こんなワクテカ展開を残して、太宰は自殺をしてしまう。

昔読んだときは、途中オチより何より気になったのは
田島が別れた女に「グッド・バイ」とささやくシーンだ。
警察から渡される感謝状に「サンキュー」と
書いてあるくらいの違和感である。
これ、明治時代では普通だったの?(震え声)
ルー大柴がたくさんいたの?(さらに震え声)

だが今読むと、田島が可哀想な人にしか見えない。
これを平成の世でやったら
「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ
 今カレシと別れたんだが、去り際に「グッドバイ」って言われた 
 何を言ってるのか わからねーと思うが
 おれも何を言ってるのかわからなかった」
ってツイッターで大拡散されると思う。

まさか太宰の自殺の原因は(強制終了)
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