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三浦老人昔話

三浦老人昔話 - 岡本綺堂読物集一 (中公文庫)三浦老人昔話 - 岡本綺堂読物集一
岡本 綺堂/中公文庫





by G-Tools


岡本綺堂といえば半七捕物帳が有名で、自分も全巻所有している。
時代で言えば明治文豪となるのだが
文章から受ける印象とリズムが現代的で軽快なのは
劇作家という生業の成せる業かもしれない。

本書の説明をしようとすると、どうしても
半七捕物帳に触れなければならないので少しだけ。
タイトルからしてこの手の作品なら
「半七親分を主人公とした江戸物」になるのが通常だが
なんと時代は明治時代なのである。

新聞記者の「わたし」が、現役岡っ引きであった「半七」を訪ね
その昔語りを聞くと言う手法が取られており
毎度半七の家を訪ね、そうして語りだすという前置きに
子供が寝物語を聞くような、かすかなワクワク感がある。

江戸物なら必須の下町気質でなく
明治となった御世で、半七老人の口から
過去を振り返るような静かに物語が紡がれるところが
「江戸」でなく、あくまで「明治」なのだ。
それでいて江戸の文化がたっぷりに語られており
「現在進行形の江戸物」を読むのとは、また違う情緒がある。

この半七捕物帳のスピンオフとなっているのが本書で
「わたし」が半七老人を尋ねた際
「捕物以外の違う話をしてくれるから」と
たまたま居合わせた三浦老人を紹介されたという筋書きだ。

ジャンプの引き伸ばしに使われそうな手だが(笑)、実際そうらしい。
半七の連載を一端終え、更に続きを依頼された綺堂は
「もう書くことはない」と、三浦老人の回を書くことにしたらしい。
が、結局後年に連載は再開されるのだが
この間に入った「箸休め」は、とてもいいと思う。

没後50年以上経っているので、話だけなら青空文庫でも読めるのだが
ここは是非中公文庫版をお勧めしたい。
半七の語りと一線を画すためだと思われるが
敢えて旧仮名づかいの文章にしてあるのが、非常に情緒があっていい。
短編で読みやすく、半七を読んでなくとも楽しめる。

裏表紙でも紹介されている「刺青の話」を例に挙げると
今は風呂屋でもお断りされる刺青だが
当時は刺青があってこその商売というのもあった。
身体が弱くて入れ墨ができない男が
なんとか刺青を彫って欲しいと懇願する話が書かれている。

一応は悲哀譚なのだが
当時は7~8人で揃いの入れ墨を彫る者もあったという例え話があり
全員で一斉に背中を見せると大蛇になるという見事なものだったが
頭部はともかく、腹や尻尾を描かれた者は
一人だと間抜けこの上ないという小話が、ちょっとくすっとくる。

このように淡々と語られる江戸文化が
あくまで「昔語り」であって、「古臭くない」ところが
綺堂物といわれる作品の良さと思われる。

是非こちらを読んでピンときたら、半七捕物帳にもハマって頂きたい。

個人評価:★★★★


昨日の陽気で、花粉症勃発。
クシャミと鼻を噛む衝撃が重なって、頭が痛い。

昔に比べたら軽症にはなってるんだけど
ホントこの季節だけは、ガスマスク着用したいわ。
まあでも逆に花粉入り込んだら
マスク内がパンデミックで大変なことになるけどな。
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