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【青空文庫】悟浄歎異-沙門悟浄の手記

悟浄歎異 —沙門悟浄の手記—悟浄歎異 —沙門悟浄の手記—
中島 敦





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例によって青空文庫だが
自分が実際に持っているのはコチラ。

山月記・李陵 他九篇 (岩波文庫)山月記・李陵 他九篇
中島 敦/岩波文庫






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「山月記」の作者と言った方が分かりやすいだろう。
漢文のような独特の文体の美しさに
中島敦作品に惹かれた人は少なくないと思われる。
自分も御多分にもれず、教科書ので作品を知り
後年に氏の短編集を買って読んだ。
なかでも好きなのがこの「悟浄歎異」だ。

「西遊記」のパロディという程に内容は逸脱してはいないが
悟浄と言うサブキャラが主人公なのがすごくいい。
本編は玄奘三蔵の「はじめてのおつかい~インド経典編」だが
こちらは悟浄の「そうだ、インド行こう~自分を探して」となっている。
続き物ではないが「悟浄出世」も合わせて読むと
そのキャラがよく把握できるのでオススメ。

ただ個人的にはどうしても
脳内で悟浄が岸部シローに変換されてしまう。
なんで岸部シロー?というお若い方は
年寄りの懐古だと思って聞き流して下され。ゴホゴホ。

人気バンド・タイガースのメンバーであったシローは、
もとい、天界の高官・捲簾大将であった悟浄は
罪を犯して追放され、人を喰らう妖怪に身を落とすというのが
本来の西遊記で与えられたキャラである。
だが本書の悟浄は、華々しい己の過去を覚えておらず
常に自分という存在を考える哲学者なんである。

「悟浄出世」では高僧達を訪ねてその問いを繰り返すも
彼は疑問から逃れられず、悶々と思い悩む。
行ってその健気な肩を叩いて
「お前、カッパだから」と言ってやりたくなる。(嫌がらせか)

「悟浄歎異」ではその憑き物が少々落ちたようだが
悟空に対して多大なコンプレックスを感じつつ
羨望してやまない様子が、面白いほどに分別臭くて人間臭い。
また八戒や三蔵の人間性(?)をつぶさに観察しており
例のドラマで、一陣のやや後ろを歩いていたシローの姿が
どうにもしっくり当てはまってしまうのだ。

それもその筈。思うに「悟浄歎異」は恐らく
日本と言う国においての悟浄イメージの礎と思われる。
実は原作の悟浄は割と地味な存在となっており
戦闘はもっぱら悟空と八戒の担当で、大きな活躍がない。
その地味さが、中島敦の創作欲を刺激したのだろうし
後世のドラマや小説でも独特のキャラ変換がされている。

ただカリスマ性をもって三蔵という高僧を描いていた原作より
悟浄の理屈を読んだ方が、何となく弟子達の崇拝の思いが理解できる。
むしろこれで新・西遊記でも書き下ろして欲しかったくらいだ。
中島敦が夭逝したことは、本当に悔やまれる。

個人評価:★★★★★


自分の西遊記知識のほとんどが多分
堺正章・西田敏行・岸部シロー・夏目雅子が出演していた
このドラマがベースとなっている。(笑)

が、一応本も読んでいたのを思い出した。
小学校の図書室に画本シリーズというのがあり
大きめの本で、1ページ2枚ずつの絵と簡易な文章がついているものだった。
絵本というほど子供っぽくもなく、原作の流れが読める。
シリーズは他に「紅楼夢」と「水滸伝」があった。

もう一度読みたいなぁと思って検索したのだが
今はもう絶版になっているようだ。
水滸伝は北方氏で読み直すことができたが、他の2つはそのまんまだ。
中島敦がこれを書いてくれてたら、喜んで読んだのに。

子供のころに読んだ本って、案外記憶の底に残ってるもんだなー。
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