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秋の牢獄

秋の牢獄 (角川ホラー文庫)秋の牢獄
恒川 光太郎/角川ホラー文庫





by G-Tools


手持ちの恒川氏の著作は4冊。
ホラー小説が好きで「夜市」を最初に手に取ったのだが
この設定が非常によくて、以降文庫化したものは読んでいる。
本当は最近文庫化した「南の子どもが夜いくところ」を読んだのだが
敢えてこちらを紹介することにする。

一般的にホラーと言うジャンルは
グロや倫理的なNG部分をある程度余儀なくされるものだが
氏の著作に不快な恐怖を感じることは、多分少ないと思う。
何かこう、昔話にある「怖い話」のような
「ありえない」と「ありそうな」の絶妙な隙間に入り込んで
それがするりと腑に落ちそうな心地がするのだ。

陳腐な言葉で言うと「幻想的」なのだろうが
個人的には、その舞台設定が秀逸なのだと思う。
恒川氏が用意する世界は、明らかに異質な場所で
それだけなら「ありえない」世界ではある。
が、その異界への入り口は、微妙な距離をもって其処に在る。

話の方向性はまるで逆だが
その在り方はちょっとジブリ映画を彷彿とさせる。
夢のような世界に招かれる子供の純真さと
取り返しのつかない世界に足を踏み入れた人間の不運さは
実は然程、差が無いのかもしれない。

何処かにぽっかりと口を開けているそれは
夢のようでいて、同時に悪夢のようでもある。
全く違うのに、それはちょっとした差異でしかない。
遠いような、近いような
恐ろしいような、美しいような
そんな絶妙な曖昧さが、恒川ホラーの醍醐味かと思ったり。

「秋の牢獄」
  ずっと11月7日を繰り返す者の話。
  何度目覚めても、11月8日がくることはない。
  次第に、同じ日を繰り返す仲間がいることを知る。
「神家没落」
  ふと迷い込んだ古い家には、面をつけた男がいた。
  面男は主人公に家を託して、何処かへと去ってしまう。
  誰か代わりの家守をみつけるまで、家から出られないのだ。
「幻は夜に成長する」
  人外の能力を持つ女性の回想録。
  その能力を持っていたのは祖母で、人に幻を見せる事が出来た。
  某新興宗教の奥の部屋に閉じ込められながら、
  女性はゆっくりと、朦朧とした記憶の箱から過去を顧みる。

表題通り、すべて「何か」に閉じ込められた話だ。
人は闇の中で、ぽつりぽつり水が滴る音を聞き続けると
精神に異常をきたすと聞いたことがある。
本当なのかは不明だが、何となく説得力のある話だ。
恐怖のような、甘美のような
そこに閉じ込められて、微かにぽつり、と水音を聞いてしまったような
半リアルな感覚が、恒川氏のホラーにはある。

本音を言えば、今までの著作は
その極上の舞台の割にややオチが弱い気がしていたのだが
その違和感が薄くなってきた心持ちがする。

ぽつりぽつりと滴る音が、聞こえてきたのだろうか。
それとも既に音に取り込まれてしまっていて
ぽっかりと口を開けた異世界に踏み入れてしまったのだろうか。

なんにせよ、今後の作品も楽しみだ。

個人評価:★★★★


ジブリ映画で何が好きかと言う話題は
案外に評価が割れて盛り上がる。

自分は「平成狸合戦ぽんぽこ」が好きなのだが
評価が割れるとか割れないの話ではない。
完全に蚊帳の外だ。

アンコのこしあんvsつぶあん論争も
日本人の好みをかけた大論争のひとつであるが
自分はしろあんが譲れない。
譲らなくても、論争の輪にすら入っていない。

更に長きに渡るキノコの山vsたけのこの里の
(もういい、ゆっくり休め)
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