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猫鳴り

猫鳴り (双葉社)猫鳴り
沼田 まほかる/双葉社






by G-Tools


裏切りを持って、強烈に印象づけられた作品。

まずはタイトル見たときに
「オチが猫の最期であろう」とソレなりに予想。
さらにこの雅のような女性らしいような平仮名の作家名から
猫を飼っていた人間には「その手を使うとは卑怯なり!」と言うような
べたべたの展開になることも覚悟した。

が、その思いは両方とも大きく裏切られた。

突然、重いエピソードから話ははじまる。
やっとみごもった子を流産した信枝は、庭から子猫の鳴き声を聞く。
信枝はそれを離れた場所に捨てるのだが、子猫は戻って来る。
今度は夫の藤治が更に離れたところへ捨てるのだが
やはり子猫は戻ってくるのだ。

おかしい。
猫は出てきたものの、一向に溺愛される様子がない。
それどころか子猫は、三度捨てられるのである。
最終的には何とか飼われることになるのだが
猫はどうにもふてぶてしく不細工な印象で
(個人的に不細工猫が好きなのはさておいて)
何となくそれを飼っている飼い主もツンデレな訳ではなく
猫にも人間にも一向にラブラブな気配が感じられない。

ペットを飼った事が或る人間は大概
その手の話にお手軽に号泣する仕組みになっている。
パターンがわかっていても、だ。
だがそのパターンじゃない。どうしたことだ。
ますます身構えて読み進める。

そうして何時しか、信枝は先立った。
藤治はすでに老齢になった猫と共に暮らしながら
互いに訪れるであろう死を、ぼんやり意識するようになった。
先に逝くのは、猫の方だった。
藤治の目の前で、猫は次第に食べ物も水も受け付けなくなり
1日1日をじっと蹲るようにして過ごす。

ああ、成程、と思う。
読み終わった直後は、涙はでなかった。
けれどこれは確かに猫だ。
自分の飼い猫もそうだったなあと後で感じ入って
本を閉じてから涙腺がぶっちぎれた。
悲しいとか可愛そうという視点ではない。
だが作者もきっと飼い猫を見送った一人なんだろうと思った。

この本を最初に読んで
沼田さんは自分の「お気に入り」作家さんになった。

個人評価:★★★★★


書評とは関係ない話。
実家の猫が死んで、もう随分になる。
もう随分弱っていたので覚悟はしていたのだが
死ぬ三日前に急に居ても立っても居られなくなり
東京から滋賀まで新幹線に乗り、日帰りで自宅の晩御飯に突撃した。

週末にもう一度来るよと言って帰ったが
それが最後の逢瀬となった。

それを覚えていたのだどうか
最期は苦しみながら、なかなか息を引き取らなかったらしい。
母が猫に「もういいよ」と言ってくれた途端
急に体の力を抜いて、静かに逝ったという。

デブ猫であったが、今でも世界中で一番可愛いんである。
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