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水の舳先

水の舳先 (新潮文庫)水の舳先
玄侑 宗久/新潮社





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実は先にこちらの方を読んだ。
平成13年上半期の芥川受賞作だそうだ。

中陰の花 (文春文庫)中陰の花
玄侑 宗久/文藝春秋





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そうしてなんとも判断がつかず、もう1冊本書を読んだ。
どちらも僧侶が主人公で、著者自身が僧侶でもある。

「水の舳先」は、重病患者達が湯治にやってくる温泉宿泊施設が舞台だ。
館長がそこの目玉として妙な印を組んだ観音像を建てたのに
玄山が開眼供養を頼まれたことから、話は始まっている。

ガン患者である久美子や達成
無農薬製品以外は口にしない宏子
患者ではないが施設に通い、気まぐれに一句詠むミネオなど
なかなかに魅力的なキャラが揃っている。
特に久美子はキリスト教徒という設定になっており
著者のもつ現代の宗教観がふうわりと織り交ぜられているのだが
これがなんとも判断が付けがたいのだ。

恐らく、著者に説法などを伺ったら
非常に面白くて分かりやすい話をしていただけるだろうと思う。
「中陰の花」の引用になってしまうが
仏教の質量不滅の法則を、コップの水に例えられている。

水が蒸発しても、無くなった訳ではなく空中に漂っている状態を
中有(=この世とあの世の中間)と考え
それはどんどんと広がり、小さくなっていく。
極微(ごくみ)という仏教の最小単位まで小さくなると
素粒子と同じ大きさになると言う。

そこまでの小ささになると、それはもはや物質ではなく
エネルギーとして捉えられる。
それは成仏であり、また違うものへと形を変えた輪廻とも取れる。
手元にへぇへぇボタンがあったら(もう古いなこれも)
30回は連打しそうなほどに興味深いと思った。

「水の舳先」に出てくるキリスト教との対比も
神の子・イエスの教えを絶対とするそれと違い
例えば懺悔で「神に赦しを乞う」と言う考えは仏教にはないし
「己の業(ごう)とした上で悟る」ことが答えといえば答えになる。
立川のアパートで同居することが可能なのかどうか
改めて考えるほどに、両者は似て非なるものだ。
(※詳しくは聖人・おにいさんを参照のこと)

現代的で、非常に興味深い宗教論なのだが
小説で読むと、なんともあやふやで掴みがたいのだ。
「おおお!」という感嘆の語尾で、「おぉぉ…?」に変わると言うか
鼻孔まできたクシャミがそこで消えると言うか
止まったエスカレーターを歩いているような踏み外し感と言うか
なんかもう、すごい寸止めを喰らった気がしてならない。

いや、これが正しいのかもしれない。
小説を2冊読んだ程度で悟れたら世話はない。
少なくとも、本の帯や表紙に煽られまくり
読んだ後もやいやい言っている自分には
悟りなど死ぬまで至れない気がするので
こういう本を見ると、つい手を出してしまうのだ。

これも僧侶の布教活動の一端なのやもしれない。
知りたくば「続きはWEBで」ならぬ
「結末は死後で」ということになるのだろう。

だが自分の「なんちゃって悟り」追求の道は続く。

個人評価:★★★


自分は幼稚園だけ、仏教関係の私立幼稚園に行った。
別に深い考えはなく、抽選で当たっただけである。

その時と小学校6年間もずっと同じクラスだった人間がいて
自分はそのまま公立中学校へ行ったが
そちらは同じ系列の仏教私立中学と高校へ進んだ。
家が寺だからだ。

その後、友人から彼の話を耳にしたが
友人と1・2位を争うくらい成績が悪かったらしい。
彼曰く
「俺はどうせ坊主になるから成績は関係ない」

悟り>>>>越えられない壁>>>>成績、らしい。
悟りスゲェ。
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