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へび女房

へび女房 (文春文庫)へび女房
蜂谷 涼/文藝春秋





by G-Tools


まんが日本昔話に出てきそうなタイトルだが
中身はがっつり歴史小説4編。
倒幕後、維新と西洋化の波に飲み込まれていく時代に
生きる女性達に焦点を当てている。

「へび女房」
甲斐性のない元旗本の夫を見限り、きちは生活の為
テキ屋に乗り込み、半皮(=蝮の皮)を売る商いを始める。
やがて元開拓使次官・黒田清隆や、外務官・ジャンドル将軍にも
贔屓にされる程に商売は軌道に乗ったが
そんな折、息子が女郎を身受けしたいと言い出す。

「きしりかなしき」
松平春嶽の落胤である糸子は、柳橋の芸者の身から
ル・ジャンドル将軍の妻となるが
まだ当時は西洋人との婚姻には、人々の誹謗と中傷の目があった。
その身の立場故に一人目の子を奪われ、二人目の子も亡くした。
だが実は糸子は、ある秘密を伴って輿入れしたのだった。

「雷獣」
芸者の小せんは、酒の席の諍いで
妻をも殺したと言われる気難しい黒田清隆に歯向かってしまう。
だが後日、その場にも同席した榎本武揚に
黒田の嫁になってくれと頭を下げられる。
しかし小せんの胸には何時も、その榎本の存在こそがあったのだ。

「うらみ葛の葉」
夫のエルウィン・フォン・ベルツ医師に頼まれ
花は文部大臣・森有孔の妻・常子を訪ねる。
常子は先日、金髪の赤ん坊を産んだばかりだった。
一言も喋らない常子が気がかりで、心優しい花は通い詰める。
ある日ふと、常子が開拓学校時代の思い出をぽつりと漏らす。

全ての話が、遠い場所でリンクしているのが面白い。
しかし何より、全てが一新したと言われる時代に
封建の世の偏見が色濃く共通している。
薩摩・長州藩士への蔑視。
西洋への偏見と差別。
家という枷。
そして「女」という鎖。

明治時代は戦国や幕末とはまた違う、日本の混沌期だ。
都市部は西洋風の建築や洋装で艶やかであったものの
人権や平等にはまだ理解がない。
女性の躍進が注目されるのとは裏腹に
古の鎖が女性を縛っていたことも事実なのだ。

近代へ向かうこの時代は
現実と夢の狭間にあるような、浪漫的なものがある。
話の派手さは無いが、明と暗、または白と黒
日常と倒錯、絶望と希望のような相反するものが共存している。
この辺が明治文学にも繋がるのかも知れないが。

正式に外国人との結婚が許可されたとはいえ
女性の意志がままならぬこの時代には
確かにこんな事があったのかもしれない。

表題「へび女房」きちだけは著者の創作の人物であろうが
出来ればかかあ天下の創始者であれと、思わず願ってしまうのだ。

個人評価:★★★★


今朝は丸刈りニュースがテレビを占めているが
明治時代は散髪断刀令というのがあった。

要は「チョンマゲとか刀とかやめちゃいなよYOU!」って法令だが
女性に関しては逆に禁止令が出されてたんだと。
「女のコはロングだろ、常識的に考えて」ってことらしい。

まーそう考えたら、今は女の人も
坊主になる自由が与えられてるんだなあと思いつつニュースを見てた。
多分問題はそこじゃないんだろうけどさ。
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