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扉守 潮ノ道の旅人

扉守 潮ノ道の旅人 (文春文庫)扉守 潮ノ道の旅人
光原 百合/文藝春秋





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瀬戸内海に面した町を舞台にした、7編の短編集。
初めての作家さんだったのだが、光原さんは広島の御出身で
町は尾道がモデルだとあとがきに書かれている。

尾道は「山の尾の道」が由来で
大宝山・摩尼山・瑠璃山にぐるりと囲まれ
尾根沿いの坂道が通っているからだとされる。
(※本書では白珠山・黒曜山・瑠璃山の「潮ノ道三山」となっている)
他にも司馬先生の「みおの道」(※みお=水脈)という説もある。

どちらにしろ、山々と海の狭間にあるこの町は
現実とそうでない場所の狭間でもあるらしい。

「帰去来の井戸」
 坂道にある小さな居酒屋を営む叔母を手伝う由布。
 井戸の水を飲むと「必ずここへ帰ってこられる」という伝説が。
「天の声、地の声」
 「その土地の声を聴く」と言う不思議な劇団ファンの美咲は
 団員にオバケが出ると噂の古い洋館の話をしてきかせる。
「扉守」
 坂道にある雑貨屋に出くわした雪乃。
 少々奇妙なその雑貨屋は、実はこの町の「扉守」でもある。
「桜絵師」
 時折ふらりと町に訪れる絵師。
 「自然をそのままに映す」絵に、早希は酷く心惹かれる。
「写想家」
 「美しい光を映す」写真家。なぜかオネエ言葉。
 ストレスを溜めた祥子に、写真モデルを依頼する。
「旅の編み人」
 旅をしながら「編み物」を請け負う女性。
 その編み物が、彼女の鞄から抜け出すのを見た友香は…。
「ピアニシモより小さな祈り」
 人々を魅了する幻のピアニストと調律師が
 静音の家にある「決して鳴らないピアノ」に興味を抱く。

共通しているのは潮ノ道という町と
話に必ず、了斎という住職が絡んでいるところだ。
その理由は最後まで語られないのだが
鬼太郎で言うと、目玉のオヤジ的な位置にある。
町の「不思議」を排除するのではなく、共存する感じなのがいい。

それぞれの話は楽しんで読めたのだが
全体としては、少々中途半端な印象も受けた。
一話目の海沿いの片田舎という空気が
話を追うごとにライトな感じに変わっていくので
共通項があるが為に、却ってまとまりの無さを感じると言うか。

「帰去来~」と「桜~」の雰囲気は現代の童話のようでもあるし、
「扉守」「写想家」なら「セルベル雑貨堂の事件手帖」(笑)的な
連載ライトノベルにもなれそうだ。
了斎自体は好々爺でよいキャラなのだが
童話には少々あくが強いし、ライトノベルには年齢が高過ぎる。(失礼な)

最後に了斎の話でまとめてあれば、また印象は違ったかもしれない。
ほのぼの風味の怪異話は割と好きなだけに
全体のちぐはぐさが少々残念だったが、
単純に短編集と考えれば、さらりと読める良本。

個人評価:★★★


現代の童話的怪異しては
現時点では「蟲師」の世界観が一番好きだ。

蟲師 (1)  アフタヌーンKC (255)蟲師 (1)
漆原 友紀/講談社




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「蟲」という、独特の生態を持った虫のような生き物。
この世では見えないそれが見える「蟲師」。
蟲を寄せてしまう体質に、ひとところに住めないギンコが
蟲師として放浪する世界を描いている。

1つ1つの怪異にきちんと「蟲」という理由付けがされているところ、
ギンコのスタンスが「解決するヒーロー」ではなく
ただ蟲の生態を受け入れる「語り部」であることなど
丁寧に作られた話の設定が、読んでいて非常に心地いい。

今回の本の雰囲気が蟲師に少し似ていたので
ちょっとコミカルさが目についてしまったのかなと反省。

他の本や自分の期待と切り離して読む修行しなきゃなー。
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